世界のあらゆる課題を解決するミドリムシ! 「僕はミドリムシで世界を救うことに決めました。――東大発バイオベンチャー「ユーグレナ」のとてつもない挑戦」

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株式会社ユーグレナ – ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の研究開発・製造・販売の代表の出雲さんの僕はミドリムシで世界を救うことに決めました。――東大発バイオベンチャー「ユーグレナ」のとてつもない挑戦を読みました。

株式会社ユーグレナ自体は以前から知っていたのですが、最近ユーグレナのミドリムシのすごさを知って、こんな凄いんだと驚いたので、読んでみました。

 

この本ではミドリムシについてはもちろんですが、出雲さんの起業家としてのストーリー、どのように不可能と言われたミドリムシの培養に成功したのか、なぜミドリムシで世界を救うことに決めたのかなど非常に面白い本です!

 

ミドリムシが世界を救う!

・エネルギーの枯渇、地球温暖化、食料・栄養不足など、これら途方もないくらいの大きな問題を前にすると、人類が果たして解決できるのか、絶望的な気分になってくる人が多いのではないだろうか。 でも大丈夫。実は、解決できる。 その主役こそ、およそ5億年前に地球上に生まれた単細胞生物、ミドリムシ(学名ユーグレナ)だ。

・ミドリムシが地球を救うというのは、何一つ偽りがない、本当のことだ。 植物と動物の間の生き物で、藻の一種でもあるミドリムシは、植物と動物の栄養素の両方を作ることができる。その数は、なんと59種類に及ぶ。 しかも体内に葉緑素を持つため、二酸化炭素を取り入れ、太陽のエネルギーから光合成を行うことができる。すなわち、CO2削減という意味でも、救世主となりうる。 さらにそれだけではなく、ミドリムシが光合成により作り出し、体内に蓄えた油を石油と同じように精製すれば、ロケットやジェット機の燃料として使えるバイオ燃料が得られる。 食料、栄養、地球温暖化、エネルギー。これら途方もない問題は、ミドリムシが解決するのだ。

・ミドリムシは植物と動物の両方の性質を持っているので、両方の栄養素を作ることができる。その数は、なんと59種類にも及ぶ。ミドリムシを大量生産し食料資源化ができれば、将来、日本に食料危機があったとしても、輸入食料に頼らずに必須栄養素を賄うことができる。

僕はミドリムシで世界を救うことに決めました。――東大発バイオベンチャー「ユーグレナ」のとてつもない挑戦

 

まず、ミドリムシについてですが、ユーグレナがミドリムシの培養を行っているということは以前から知っていたのですが、ミドリムシがこんなにすごいものだということは知らなかったです。

地球の様々な問題をミドリムシには解決できる力があるようです。

 

問題と、自らの無知を知るということ

・失敗続きではあったが、子どもの頃から自分は生物、それも増えていくものにただならぬ興味があったように思う。その頃は生物学の知識などもなかったので、どういう仕組みで増殖するのかは理解していなかったが、「生き物がひとりでにどんどん増えていく」ということに対して、何か非常にワクワクする気持ちを覚えた。

・バングラデシュでは、山ほどコメが取れる。毎日の食事にカレーが出てきて、余程の貧困層でなければ、とりあえず腹を満たすことができるくらいの炭水化物は得ることができる。 それよりも問題なのは、野菜や肉、魚、卵、フルーツ、牛乳などの食品が、まったく足りていないことだった。それらの食品がないということは、子どもの成長に必須のタンパク質やミネラル、そしてカルテノイドも不飽和脂肪酸も全然足りていないということを意味する。

・18歳のときのバングラデシュで思い知った世界の現実と自らの無知。 グラミン銀行が成し遂げたソーシャルな仕組みによる貧困層の救済プロジェクト。 そしてKINGで出会った、デビットをはじめとする起業家を目指すスタンフォードの学生から受けた刺激。 これらの出来事によって、自分がそれまで漠然と抱いていた「国連に入って世界から飢餓をなくしたい」という思いが、「ビジネスを通じて飢えに苦しむ人に栄養素を提供していきたい」という思いへと変わっていった。

・農産物の生産は、単純に農業で儲かるか、儲からないかという問題だけでなく、環境に与える影響や、生産する農産物のイメージがどうか、自分たちがそれをやるだけの意味があるかなど、たいへん感情的で、ときには一見理不尽と思えるような意思決定によってなされることも少なくない。

 

出会いと、最初の一歩を踏み出すということ

・僕は学部の勉強をするかたわら、世界から栄養失調をなくす計画のほうも真剣に考え続けていた。あるときから思うようになったのが、「地球のどこかに仙豆のような食べ物があったらいいのにな」ということだった。「仙豆」というのは、鳥山明氏の描いた国民的マンガ、『ドラゴンボール』に登場する食べ物だ。高い塔の上で猫の仙人カリン様が栽培しており、1年間に7粒しか収穫できない。しかし1粒食べればそれで10日間は何も食べずに飢えをしのげ、どんなに体が傷ついていても、一瞬で完璧に回復するという魔法の食べ物である。

・鈴木に「こういうわけで、ずっと仙豆を探してるんだけど、ないんだよね」と話したところ、鈴木は「仙豆ですか? そんなものはありませんよ。あれはマンガだけの話でしょう」ときっぱりと言う。それを聞いてがっくりきた僕が、 「やっぱりそうか。仙豆なんて夢の食品、現実にあるわけないよなあ」 と諦めムードでつぶやいたところ、鈴木は何ということもなくあっさりとこう言った。 「でも、ミドリムシなら仙豆に近いんじゃないですか。植物と動物の間の生き物ですから」

・さらに鈴木は、驚くべきことを教えてくれた。 なんと僕が後に「ミドリムシ仙豆プロジェクト」と勝手に呼び始めることになる計画は、すでに10年以上前から日本に存在していたのである。

・僕はこのときに、自分の「天命」を知った。 それは「ミドリムシが地球を救う」ことを手助けすることである。 あくまで「ミドリムシが」救うのであり、僕がミドリムシというバイオテクノロジーを使って救うのではない。主人公は、ミドリムシだ。

 

起業と、チャンスを逃さずに迷いを振り切るということ

・最近はいろんな人に、「最初からミドリムシで成功する確信があって、銀行を辞めたんですよね」と言われる。しかしここまで書いた通り、まったく成功する見通しはなかった。

・イノベーションを起こす人間には、何かしら渡らなければならない川があるのではないか。ロジックではうまく説明できないのだが、いまでもそう思っている。 安全圏に身を置きながら、本気で何事かに取り組むことはできない。

 

試練と、伝える努力でそれを乗り越えるということ

・「サイエンティフィカリーコレクト」(科学的には正しい)が、感情的には受け入れることができない、というものが人間にはある。皮膚や、眼の色や、生まれた場所によって、人間に差がないということは、科学的に考えれば当たり前のことだ。しかし世の中には、残念ながら厳然として何千年もの昔からいわれなき拒絶は存在し、いまなお、これだけ科学が発達しているにもかかわらず、消えることはない。 しかし世の中で、一度「拒絶される側」に立つと、それが人をどれほど傷つけ、無力感を味あわせることになるのか、身に沁みてわかる。その気持ちは、「拒絶される側」に立ってみないと、決して理解することができない。

・だからとにかく何かを成し遂げたいならば、「やれ!」「人に会え!」「自分の思いを伝えろ!」という話なのだ。

・「努力した者がすべて報われるとは限らない。ただし、成功した者はみなすべからく努力している」 幼い頃から愛読しているマンガ、『はじめの一歩』の鴨川会長のこの言葉を、僕は信じる。 努力を言い訳にしてはいけない、ということ。 そして努力しているのにうまくいかなかったら、それはつまり、「もっと努力しろ」ということなのだ

 

未来とハイブリッドであること

・さらにはこのミドリムシの生産拠点を石垣島だけにとどめず、世界各国に広げていくことで、多様な野菜の生産や、魚や肉などの入手が難しい土地での栄養素普及を実現していく。 まさに僕がバングラデシュで見た「食べ物はあるのに栄養が足りない」という状況を、ミドリムシは解決してくれるはずだ。砂漠化が進んでいる土地でも、日照が十分にあれば、水をパイプラインで運ぶことで、ミドリムシは生産できる。未来の農業の形をミドリムシで作っていきたい。

・ユーグレナは、2012年12月20日に上場する。この原稿を書いている現時点では未来の話だが、その翌日には、政府のODA(政府開発援助)の調査事業のプロジェクトマネージャーとして永田がバングラデシュに向かうことになっている。そして翌2013年の1月には、僕も鈴木もバングラデシュに行く予定だ。 外務省が実施するODA事業において、これまで以上に発展途上国に対し意義ある支援ができないかと検討するために、ユーグレナが提案するミドリムシによる栄養普及事業に白羽の矢が立ったのである。

・ライブドア事件とその後の辛酸を味わった約3年間を通じて、学んだことがある。 それは、人類の進歩に資するテクノロジーには、「サイエンティフィカリーコレクト」(科学的な正しさ)と、「エモーショナリーアグリーメント」(感情的な共感)の両方が必要だということだ。

・僕はこれからのテクノロジーやビジネスも、ハイブリッドでなければならないと考えている。科学的な思考と、感情的な共感。その両方がハイブリッドされて、初めて人は安心してその技術を受け入れ、使いこなすことができる。

・自分が「この分野、この領域で勝負する」と決めたら、その中で必ず1番を目指すこと。これが僕が、ベンチャーの経営に関してアドバイスできる唯一のことだ。

僕はミドリムシで世界を救うことに決めました。――東大発バイオベンチャー「ユーグレナ」のとてつもない挑戦より)

 

ストーリーではなく、印象に残った部分を中心に抜き出していきましたが、出雲さんの起業ストーリーも非常に面白いです。

何より、出雲さんの人となりが素晴らしいです。

 

ユーグレナの商品はこちらや一部Amazonでも購入可能です。

石垣産ユーグレナ(ミドリムシ)公式通販 ユーグレナ・ファーム

 

 

 

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