影響力の正体から考える、個人のメディアとしての役割。

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影響力の正体 説得のカラクリを心理学があばくの書評を人はどのように影響を受け、行動するのか? 「影響力の正体 説得のカラクリを心理学があばく」で書きましたが、この中では紹介していませんが、メディアとしての役割を考えさせられる印象的だった部分があります。

 

社会的な証拠

私の真似をしなさい、サルのように

・こうした実験の結果から明らかになっているのは、自分に似た他者の行動が、人間の行為にいかに大きな影響を与えるか、です。それを示す、より強力な例があります。こうした影響を最も如実に物語っているものとして思い浮かべるのは、一見馬鹿げた統計値です。新聞一面で自殺が報道されると、飛行機の墜落率が異様にあがるのです。

・ある自殺が大々的に報じられると、その直後、航空機の事故による死亡者数は10倍になるのです。さらに驚くことがあります。死亡率の増加は、飛行機事故にかぎらないのです。自動車事故による死亡者数も急上昇しています。どうしてなのでしょう?  すぐに考えられる説明は1つ。自殺を引き起こすのと同じ社会的な状況が、事故死をも引き起こしている、というものです。

・この〝社会的な状況〟という解釈によれば、意図的な死を引き起こすのと同じ社会的な要因が、事故による死をももたらすのであり、だからこそ、自殺報道と死亡事故のあいだには強い関係があることになります。

・ウェルテル効果は、恐ろしいと同時に非常に興味深い内容になっています。2世紀以上も昔、ドイツの文豪ヨハン・フォン・ゲーテは、小説『若きウェルテルの悩み』を出版しました。主人公ウェルテルが自殺するこの本は、大きな影響をおよぼしました。ゲーテを一躍有名にしたばかりでなく、ヨーロッパ全土で、ウェルテルを真似て自ら命を断つ人間が続出したのです。あまりの影響力に、小説の出版を禁じた国もありました。

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・フィリップスは考えました、一連の現象の背後に社会的な証拠のルールが働いているなら、広く報道された自殺者と、後を追って事故を引き起こす人たちとのあいだには、明らかな類似性があるはずだと。この可能性を最も明確に検証できるのは、1人で車を運転していた人が、他の車を巻きこむことなく起こした事故の記録を調べることだとフィリップスは思いました。そこで、自殺者の年齢と、自殺が報道された直後、件の事故を引き起こした人物の年齢を比べたのです。またしても、予測は的中しました。

・自殺報道は、自殺者と似た人たちに、自ら命を断つ動機を与えるのです。なぜならその人たちは、自殺がより適切な考えだと思うのですから。本当に恐ろしいのは、大勢の罪のない人たちが、巻きこまれて命を落とすことです。自殺が報道されたあとで、自動車や飛行機の死亡事故の明らかな増加を示すグラフ、それも特に、巻きこまれて命を落とした事例が増えているグラフがある以上、どうか自分の身の安全に注意してください。

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・フィリップスはその後も研究を続け、さらに警鐘を鳴らしています。アメリカでは、大々的に報じられた暴行事件に影響を受けて、模倣殺人が発生する、というのです。

影響力の正体 説得のカラクリを心理学があばくより)

 

要するに、メディアが自殺に関する報道をすることによって、自殺を引き起こしやすい、自殺を正当化するような社会的状況を引き起こしているということです。

そして、これは、通常の自殺にカウントされるような自殺を増やしているだけではなく、自殺を目的としたような事故も増えているということです。

 

WHOの取り決めでこのようにあります。

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メディアの自殺報道に関する注意が書かれていますが、そもそもこのデータを踏まえると、自殺の報道自体をするべきでないように思います。

 

だいぶ前ですが松本人志さんが、ラジオで自殺について言ったことがありましたが、そのことは本当にその通りなんですね。

「アホがたくさん死んでくれてオレはええねんけど、これ以上増やさんために、もう(報道は)やらんでええねん」

松本人志氏「自殺するやつがもっとも罪深いと伝えるべき」 マスコミの”いじめ報道”を批判 | ログミー[o_O]より)

 

 

ソーシャルメディアをやっていたら個人もメディア

著名人を含め、ツイッターではたくさんの人が自殺に関する報道をシェアしていますが、これもガイドラインの主旨を考えると、やっぱり控えるべきなんですよ。マスメディアがいくら報じていようと、無闇にシェアしたり、コメントしたりするのは望ましくない。極論ですが、あなたのRTが誰かの命を揺さぶる可能性だってあるわけですから。

Jiroさんは「ぼくら個人は『自殺をコンテンツとして消費したい』という欲求と向き合わないといけない」と語っていました。これは刺激的な言葉ですが、まさにぼくらは、コンテンツとして「誰かの自殺」を消費しまっているわけです。その背景には、そうしたいという欲望がたしかに存在するんです。

「誰かの自殺を報じる記事」をネットでシェアするのはやめましょう : まだ東京で消耗してるの?より)

 

ここで、有名人ではなくとも、無闇にシェアすることはよくないと書かれていますが、影響力の正体には、自分に似た人にほど影響を与えると書かれています。

そのため、誰であっても身近な人への影響を与える可能性は十分あります。

 

 

ネガティブなことは書くべきじゃない

これまで、自殺ということがテーマとして書いてきましたが、そもそもネガティブな方向になりやすいことをあまり書くべきではないと考えています。もちろんソーシャルメディアのシェアも含めてです。

自分が書いている記事で、社会的課題を取り扱っているものもありますが、ほとんどがポジティブな記事です。

 

ネガティブな発信をしていると、このようにネガティブな影響を回りに与えていくことになると思います。

大なり小なりはあれども、ネガティブな発信はいい影響を与えることはないでしょう。

 

 

関連記事・書籍はこちら。

人はどのように影響を受け、行動するのか? 「影響力の正体 説得のカラクリを心理学があばく」
「誰かの自殺を報じる記事」をネットでシェアするのはやめましょう : まだ東京で消耗してるの?

 

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