格差自体は問題ではない! ホリエモンが語る格差論「格差の壁をぶっ壊す!」

 - 

 -  >

 -  ソーシャルデザイン, 書評

堀江貴文さん格差の壁をぶっ壊す! (宝島社新書 311)という、様々な格差をテーマにした本を読みました。

堀江貴文さんが書く格差論ってどんなかんじになるんだろう?」という興味と「どうせホリエモンだからそう言えるんだろ!」という意見ばかりなのかなって、思って読んでみたのですが、予想以上に考えていることが近くて非常に面白かったです。

 

・私は、貧乏の哀しさを味わったことも、金持ちに対する嫉妬(それも最大級に強烈な嫉妬)の標的にされたこともある人間である。そういう前提に立った上で、あえて格差社会について語ってみたいと思うのだ。

・多くの人が感じている「格差の壁」の正体について考え、それをぶっ壊していきたい。そのことが、格差問題にまとわりつく「不安」を解消するのに、少しでも役立てば幸いだ。

 

 

比べるということ

・格差そのものが悪ではないということだ。所得や地位、性別や性格、育ってきた環境・・・様々なバロメーターにおいて、自分と他人との間に差がある。(中略)こうした違いは、いい意味でとらえ直せば「差別化」だし、あるいは「個性」とも言えるようなものなのかもしれない。しかし、ある感情を抱いた瞬間、これらは「憎むべき格差」となってしまう。その感情とは、ねたみであり、ひがみである。

・「格差は是正しなくてはいけない」の大合唱は、一種の信仰のようなものだ。突き詰めて理路整然と考えれば、そうしなければならない理由なんてどこにもないということはすぐにわかるはずなのに。

・突き詰めていけば、およそほとんどの格差問題というのは、格差の上に行けるように努力するか、格差を気にしないで「俺ルール」の中で生きていくかという、2つの方法で解決できると言えるんじゃないだろうか。

・格差の下にいるということはすごく自由なことでもある。なぜならそこには、選択の自由があるからだ。

・ここで大事なのは、「自分はモテないんだ」とか、「自分はどうせ一生ビンボーなんだ」とか、「カネがないと生きていけない」といったネガティブな思い込みを捨てること。一言で言えば、自分に自信を持つということだ。

・格差そのものは、実はあまり問題ではないというケースが多い。むしろ、その差を目の当たりにした人間が陥りやすい思い込みの方が、よっぽど深刻な問題だったりする。

 

 

カネにまつわる格差
所得格差

・現在の経済状況を考えれば、所得格差は実はあまり悲観する状況じゃないと思う。なぜなら、現在はデフレが進行し、生活に必要なモノのコストが下がっているからだ。

・そもそも収入の多寡が人生の豊かさを来ているするものではないということ。

・「仕事=労働」と捉えているから、息苦しくなる。無職やニートであることが、悪いことのように思えてしまう。そんな固定観念を捨てて、仕事は娯楽だと割り切ってしまえば、「仕事によって所得がこんなにも違っている」だとか「あの人はあんなにもらっていて羨ましい」だとか、くだらないことを考えなくてすむ。「働かざるもの食うべからず」なんていうのは時代遅れの倫理観だ。

・働いても収入が増えない人、あるいは働けない人が何とか食っていく、そのために必要なものを強いて挙げるとすれば、最低限のコミュニケーション能力だろう。

 

世代間格差

・所得格差が論じられるとき、しばしばそれは、世代間の格差とも置き換えられる。「団塊世代や、団塊世代より上の高齢者世代が裕福で、経済の主役であるあるはずの若い者には一向にカネが回ってこない」という意見だ。実は、これは統計的にも正しい。

・問題なのは、貯蓄の多い60歳以上の世代が投資をしないことだ。

・現金預金は「安全だ」というのは、真っ赤なウソ。(中略)そのことに60歳以上の人たちはなぜか気がついていないのだ。

・投資の基本は、リスクを管理するということだ。つまりポートフォリオだとか、リスク分散を考えなくてはならないが、それすらまるでわかっていない。

・若者自身だって、変わらなくてはならない。それは、自分自身にレバレッジをかけるということだ。働いて自己資金を「貯める」というのは愚かな発想。本気でカネを手に入れたいのであれば、がむしゃらに自己投資するべきなのだ。

 

職業格差

・年功序列賃金が怪しいということを多くの人も感じているはずだ。つまり、この正規・非正規の賃金格差はどんどん縮小していくことになるだろう。

・「正社員だから安泰だ、非正規社員だから将来が不安だ」という格差感は、まったくの誤解だということになる。非正規であれ「稼ぐスキル」のある人は重宝されるし、スキルアップをしない正規社員はもはや切り捨てられてしまう時代が、遠くない将来必ずやってくる。結局、正規・非正規関係なく、「ひとりでもくっていける」個人になるしかないのだ。

・もうひとつ仕事をする人間が絶対に身につけなければならないものがある。それは、稼げる仕事を選べるようになること、言い換えれれば、仕事に対するリテラシーを身につけるということだ。

・稼げる仕事を選べるようになるには、「仕事によってどのような利益が生まれるのか」をシュミレーションしてみるのが一番だ。

・お金の流れのシミュレーションを考え、稼げる仕事かどうかを自分なりに考えてみることが大事だ。仕事に就いたあとに後悔しないためにも、仕事に対するリテラシーが必要なのだ。

・これからの時代、個人のスキルを磨くことと、個人の力で人的なつながりを作っておくことの必要性は、いっそう高まってくるだろう。

 

 

社会に広がる格差
教育格差

・私が、インターネットや教師を変えることで、子どもたちが世界の情報に接するべきだというのは、子どもを隔離する教育に疑問を感じているからだ。子どもには世界の、社会の情報と接する機会を提供し、その中で勉強を評価されることが必要だと思う子どもたちは、私立の中高一貫校で東大を目指す選択肢を与えられるべきだと思う。社会の情報に接すれば、その先自分がどうしたいのか、どうなりたいのかを考えることができるからだ。

・親の経済力の差によって、自分の能力にふさわしい教育を受ける機会がない場合もある。それを解決するひとつの方法として先述した教育バウチャー制度があると思う。

・私が問題だと思うのは、学力格差そのものではない。学力格差はそれぞれが持った能力や指向性によって生ずるものだからだ。

・子どもたちが社会の情報に接することで、自分が何を目的にするのか、どうしたいのか知ることができるようにし、その方向に向かって努力できるような環境が必要なのだ。

 

情報格差

・日本でITが急速に発展・普及した2000年ごろから、ITを利用できる人と利用できない人の間に生じる格差、いわゆる「デジタル・デバイド」が論じられるようになった。

・有益なITの知識・スキルの有無を分けるのは、最新の情報を得ようとするか否かという、IT利用者の知識欲によるものだ。この点で、人によって大きな「格差」が生まれている。

・ITツールを使わないより使った方がいい理由というのは、効率を上げて、時間的、金銭的なロスをなくすという一点に尽きる。

・使うべきか使わざるべきか、そのような価値判断はまったく無意味である。道具に過ぎないのだから。便利なのかどうか使ってみればいいだけのこと。

 

地域間格差

・「広がってしまった都市と地方の経済格差を埋めなければならない」という、地域格差是正論があとを絶たない。私から言わせれば、「埋める」という発想自体ナンセンスである。なぜ、地方と都市が同じでなければならないのだろうか。その合理的な理由付けができるとは、とても思えないのだ。

・地方を捨てられずにいながらも「東京と地方で格差を作るな」と不平を言うのは、単なるエゴに過ぎない。

・このまま放置しておけば、地方は遠くない将来、限界集落と化していくことだろう。「そんなのはいやだ!どうしても地方として生き残りたい」と言うのであれば、地方は地方で、東京にはない独自のカラーを打ち出していくしかない。

・地方を守りたいのであれば、一刻も早く道州制やそれに似た制度を導入して、独自の路線を取るべきだ。にもかかわらず、大多数の地方人はそういう行動を起こさない。これも、「変わりたくない」という保守的な心理が障壁になっているとしか思えない。格差を本気で取り除きたいのなら、心理の壁をぶち壊すことが第一歩なのだ。

 

福祉格差

・長生きできるようになり老人の数が増えたから、福祉のカネの問題は当然出てくる。しかし、考えておきたいのは、広がった老人福祉へのニーズをすべてカバーしようということは、ハナから無理だということ。

・自立した老人になるということが大事なのだ。60歳になるずっと前から、「死ぬまで現役」という意識を持って生きていくべきだろう。

・ずっと続けていくことのできる仕事を確保することと、同じ趣味を持つ友だちを作るということ。安易に老人ホームに入るような選択だけは、避けるべきなのだ。

 

オトコとオンナにまつわる格差
男女格差

・少なくとも私の周りを見ている限り、男女格差を気にしているような人はほとんどいない。男性も女性も分け隔てなく仕事と向き合っているという印象が強い。

・男女格差というと、常に男女格差を意識してきた現在の40〜50代の世代がいて、そして僕たちのように「男女格差なんて関係ない」と思っている世代がいて、ミックスされている状況だ。だから、現状では意見が分かれるところなのかもしれないが、近い将来、こんな格差は自然消滅するものだろう。

 

恋愛格差

・仕事上の男女格差はもはや存在しないわけだし、所得格差すら思い込みを直せば解消できる。そんなことより、深刻な格差が実は存在していると僕は思っている。それは、モテるかモテないかという、恋愛格差だ。

・恋愛が自由になってきた現代日本においてもモテない人が一定数いるというのは、何かしらの問題があるように思う。

なぜ、男性の「非モテ」が特に問題だと考えるのか。これは男性でないとなかなかわからない感覚かもしれないが、男性は性欲が溜まってしまうと、本当に爆発してしまうからだ。

・「モテない」「人生に挫折した」と自分で思い込んでいることの方が問題だ。そういう思い込みが自信を喪失させて、ますますコミュニケーション下手にしてしまう。そして自分をひとりぼっちだと感じてしまう。

・ある日突然、自分に自信が持てるようになるということはあんまりない。何事にしてもそうだが、一歩一歩実績を重ねて、ちょっとずつ自分の誇れる者を作っていけばいいのだ。

・恋愛も、経済活動と同じで需要と供給のバランスというものがあって、今はそのマッチングがうまくできていないのかもしれない。男性がいくら「モテない」と言ったって、世の中には彼氏がいない独身女性なんてたくさんいるはず。そのマッチングの場として最適なのが、出会い系サイトだと思うのだ。

 

結婚格差

・結婚している、結婚していない(あるいは結婚できない)というのは、本質的には考え方やライフスタイルの違いであって、格差ではない。モテ、非モテという要素も一要素であるけれども、それだけに支配されているわけじゃない。

・結婚に対するものの考え方は多様化しているけれども、結婚したくなる年齢というのは男女共にあるような気はする。

・付き合ったり結婚したりするために、ある程度の稼ぎが必要だということは事実である。しかしルックスは、実はぜんぜん問題なんかじゃない。とりあえず最低限清潔しておけば、あとはハートとコミュニケーション能力の問題だ。

 

見た目格差

・これは、恋愛格差にも関係のあることだが、普段着のファッションにものすごくばらつきがあると思う。つまり、カッコいい人とダサい人の差が激しいということだ。

・カジュアルな服にはある程度、カネをかけるべきだ。とは言っても、そう難しいことではない。ファッション誌を買い込んで一着何万円もする服を買う必要なんて実はほとんどない。安くても最近ではそこそこおしゃれな服というのが出回っている。それで十分である。私が言いたいのは、それ以下のレベルの服を選ぶのは極力避けた方がいいということだ。

・ファッションをどうにかして改善する。これは恋愛格差から脱却するためにどうしても備えておきたい条件だ。そのためには、利用できるカネと人は最大限に活かす。そういう意識が必要になるだろう。

 

 

格差を生む心理
印象格差

・人はそもそも、なぜ格差を作りたがるのだろうか。その一例として、マスコミによって作り上げられる「ヒーローローとヒール」について考えてみたいと思う。こうした印象の乖離というものはいわば、あえて作り上げられた格差のひとつだと言えるだろう。

・ヒールにされるケースに共通しているのは、原理主義的な嫌悪感を抱かせるようなエピソードがことさらに煽られているということだ。

・原理主義的な嫌悪感と言うのは、人が「人としてこれだけは譲れない」と感じるような、原理的、言い換えれば生理的な嫌悪感だ。

 

格差思想

・量的・質的な格差というものは、確かに統計などからも裏付けられることではあるけれども、その多くは実は大したことじゃないということ。カネがなくたって自由に生きていくことはできるし、モテなくなって死ぬわけじゃない。そして、そうした格差を克服するのは、思いのほか難しくない場合が多いことも言えるだろう。

・格差の上にいるから安心であり、格差の下にいるから不安などと言うのは、まったくのウソである。どこまでいっても不安ばかりであり、本質的に安らぐということはありえないのだ。

・格差の不安からどうしても抜け出したいのであれば、無理に格差を是正するのではなく、開き直ってしまった方が手っ取り早い。

・世界の格差是正が日本の格差を拡大させる。その「格差是正」とは、グローバリゼーションによる世界と日本の間における格差是正だ。

・所得の低い人に限って、モノやサービスの使い方が下手くそで、はたから見ていると驚いてしまう。

・社会のシステム作りは、すべて国が決めることじゃない。民間の一企業、一個人が独自の手法を用いて参入することだってできる。

・社会システムをハックするためのメソッドというものが充実してきている。ならば、これを使わない手はない。選挙によって民意を反映させるまでもなく、私たちは社会のシステム作りに携わることができるのだ。

・日本の格差問題のコアは、くだらない思い込みやプライドにあると思うのだ。不安を煽って思い込みを助長するような「格差思想」は、すべてまがいものの幻想なのだ。そんなものはとっとと捨て去ってしまって、新しい時代を存分に楽しむべきである。

格差の壁をぶっ壊す! (宝島社新書 311)より)

 

 

自分がこの本を読んでいて、思ったことの一つが格差自体は問題ではありません。そのため、格差をどう捉えるのか、格差に関する様々なデータなどが、自分に対してどのように影響を与えるのかということを、各々がもっと考えなくてはいけないのかなと思いました。

要するに「格差の持つ意味を自分の頭でもっと考えろ!」と言われているように感じました!

 

 

また、自分はこのブログで貧困問題など、様々な格差をテーマにした内容のブログを書いてきているので、格差是正論者のように自分のことを思っている人もいるかもしれませんが、自分が一般的にこの本に出てくるような格差の下にいると言われている人たちが、格差から開き直る能力、自信を持つ能力が乏しいと思うからです。

自己肯定感、前を向く力、主体的に生きる力、などと言い換えることもできます。格差の下にいる人たちが、格差を必要以上に「不安」に感じているし、格差を乗り越える力が乏しいのです。

例えば、低偏差値の学校に通っている子どもたちには、本当に自己肯定感が低く、自分に自信を持てていない子たちが多くいます。

まさにこの部分が自分の中の問題意識として、今まで色々なことを書いてきました。

「格差そのものは、実はあまり問題ではないというケースが多い。むしろ、その差を目の当たりにした人間が陥りやすい思い込みの方が、よっぽど深刻な問題だったりする」

 

経済格差や教育格差が、「心の格差」と言えるようなものを生み出しているのです。

だからこそ、「格差を必要以上に恐れる必要はないし、格差の下にいたって幸福に生きる方法はいくらでもある!」と自分は思います。

 

 

 

関連記事はこちら。

「金持ちより、人持ち!」  コミュニケーション能力、発信力さえあれば人は生きていける!
誰でも小さく稼ぐことが出来る! CtoCサービスを使ってナリワイを実践していこう!
ワクワクすることをやろう! 『イケダハヤト×坂爪圭吾特別対談!「東京一極集中から地方分散へ!地方と僕らの未来はこんなに面白い!」』
6人に1人が貧困ラインを下回っている。 信じられない日本の貧困の現状とは?

 

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

はてなブックマークに追加

 更新をチェックする! follow us in feedly

カスタム検索

Popular Post

Copyright© 新卒フリーランサーのブログ!2014 All Rights Reserved.