鈴木宗男さんと乙武洋匡さんの議論に見るネット上での議論の無意味さ。

 - 

 -  >

 -  オピニオン, ソーシャルデザイン , ,

ネットでのベビーシッター紹介さいとを使ったことにより、殺人事件が起きましたが、この事件に対する意見を巡って政治家の鈴木宗男さん乙武洋匡さん駒崎弘樹さんが反論したりして、大きな反響を呼んでいます。

これらのやりとりを見て感じたことが、やっぱりネットでの意見のやり取りって全く生産性がないんだなっていうことです。

Shk lh03

まずこちらが事件の概要です。

 

インターネットのベビーシッター紹介サイトに潜む危険な一面が、浮き彫りになった。

 神奈川県警が、ベビーシッターの男を、預かった男児の死体遺棄容疑で逮捕した。

 横浜市に住む男児の母親は、以前にも紹介サイトを通じて男にシッターを依頼し、トラブルになった。しかし、メールのやりとりで男が偽名を使い、待ち合わせ場所には代理人が現れたため、同一人物と気づかずに預けたという。

 男児は、男が保育室として使っていた埼玉県内のマンションの一室で3日後、遺体で発見された。事件の全容解明と、再発防止に向けた対策が急がれる。

 紹介サイトが広がっている背景には、派遣事業者を通すよりも低料金で、すぐにシッターを確保できるという利便性がある。経済的な事情から、個人シッターに頼らざるを得ない親も少なくない。

 しかし、サイト側がシッターの本人確認をしないなど、信頼性に欠ける面が指摘されている。

(ネット託児事件 ベビーシッターの質も確保を:社説:読売新聞(YOMIURI ONLINE)より)

 

また意見の概要を自分目線で簡単にまとめてみます。

自分がこれらを見ていて、一番感じたことは論点が違っているということです。

ネット上での議論において論点が違っているため収容がつかなくなっている議論はよくありますが、これってこのような人たちでもやっぱり同様なんですね。

 

鈴木宗男さんはこの事件における母親の無責任さを主張している。また重要な点としてこの意見は、母親が生活のために子供を預けたのではないということに基づいた意見です。

この22歳の母親は仕事の為、生活の為に子供を預けたのでしょうか。「世の中には様々な環境で生きている人がいるが、政治家だからこそ、弱者への心配りを」と、乙武洋匡さんは私に回答してきましたが、この22歳の母親は仕事の為、生活の為に子供を預けたとは思えません。

3日間何をしていたか、どうして子供を預けたのか、今もって母親から説明がないのは不自然です。

3月26日(水)ムネオ日記より)

 

 

それに対して乙武洋匡さん鈴木宗男さんのこの意見に対して、こう反論しています。

子供は宝であり、かけがえのない存在である。にもかかわらず2歳としかももう一人8ヶ月の子供を3日間も預けるなら身元やベビーシッターとしての信用等、念には念を入れて預けるのが普通で、どの親でも考えるのが当たり前でないか。

3月20日(木)ムネオ日記より)

ムネオ先生、おっしゃる通りです。「一般的には」誰もがそう考えるでしょう。ですが、政治家というのは、その「当たり前」をすべての国民に押しつけ、それができなかった者を断罪することが仕事でしょうか。むしろ、「当たり前」に生きることのできない人々の事情に思いを寄せ、彼らの苦しみに耳を傾け、そこに救いの手を差し伸べることが責務なのではないでしょうか。少なくとも、鈴木宗男という政治家は、これまでそうしてきたのではなかったでしょうか。

鈴木宗男氏への回答「政治家だからこそ、弱者への心配りを」より)

 

 

これらのやり取りを見ていてわかることは、鈴木宗男さんは母親の人間性に問題の重点を置き、乙武洋匡さんはこのような危険性の高いベビーシッターを利用せざるを得ない社会状況に問題の重点を置いて意見を述べています。

要するに鈴木宗男さんはこの事件だけに焦点を当てているのに対し、乙武洋匡さんはこの事件が起きる背景・社会状況に焦点を当てています。

 

そして既に色々な人が述べていますが、これら二人の主張の始まりが違うだけで、このような事件への対策として行いたいことは非常に近しいです。

いやー、凄い勢いですれ違ってますね。感動的なレベルで。どちらも

・事件は痛ましいもの、とした上で、

・可能であればベビーシッターに子供を長時間預けることはしないとし、

・やむを得ない事情で預かる仕組みは社会に必要不可欠であるから、

・安心して預けられる環境づくりをするべき

という点では1ミリも違わず同じ主張をしているわけですね。これで何で論争になっているんだか、私にはよく理解ができません。個人的には、鈴木宗男さんは親しい他人の死を悼んで世の無情(無常)を嘆くよりは、前を向いて何かの実現のために汗だくになっている姿のほうが似合っているように思いますが。

鈴木宗男氏VS乙武洋匡氏に見る「同意見なのにプロトコルが違う論述」がもたらす悲劇: やまもといちろうBLOG(ブログ)より)

 

やっぱりネット上での議論って上手くいかないんですね。(もちろん上手くいくケースもありますが)

似ている意見の持ち主がネットでの意見が原因ということで喧嘩に近い状態になってしまっています。

今回の事件に対する対策は今後の子育てのための政策などを考える上でもとても大切だと思うので、鈴木宗男さん乙武洋匡さん駒崎弘樹さんの3人で対談でもして是非今後の政策のための建設的な議論・対話をして欲しいです!!

実際にこうも言ってますし。

べつに鈴木宗男さんとケンカしたいわけじゃないんだよなあ…。論点がすれ違ってしまっていて、私は母親に過失があるか否かの話をしているのではなく、政治家とはどういう姿であるべきかについて論じているのです。宗男氏のおっしゃる通り、どこかで対談できたらいいですね。

— 乙武 洋匡 (@h_ototake) March 23, 2014

 

ニコ生でもTVでも何でもいーけど、この対談が実現したら是非見てみたいな!!

 

 

参考記事はこちら。

3月18日(火)ムネオ日記

鈴木宗男氏への回答「政治家だからこそ、弱者への心配りを」

3月20日(木)ムネオ日記

3月23日(日)ムネオ日記

3月26日(水)ムネオ日記

 

また関連記事はこちら。

「ネットでベビーシッターを探すなんて、親が無責任すぎる」という人に伝えたいこと : イケハヤ書店

鈴木宗男氏の意見は百害あって一利なし。「母親にも責任がある」…だから何? : イケハヤ書店

「ベビーシッター事件」での鈴木宗男氏による乙武洋匡氏への反論が、完全に失敗してしまっている理由 (1/2)

鈴木宗男氏VS乙武洋匡氏に見る「同意見なのにプロトコルが違う論述」がもたらす悲劇: やまもといちろうBLOG(ブログ)

ベビーシッターをめぐる鈴木宗男vs乙武の論争は、日本社会の映し鏡

ベビーシッター宅での2歳児死亡事件についての解説 | 駒崎弘樹公式サイト:病児保育・小規模保育のNPOフローレンス代表

ベビーシッター事件 「ひとごととは思えない」  :日本経済新聞

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

はてなブックマークに追加

 更新をチェックする! follow us in feedly

カスタム検索

Popular Post

Copyright© 新卒フリーランサーのブログ!2014 All Rights Reserved.