メディアでもっと街を好きになってもらう! 「日本のNPOのコンテンツマーケティング<ローカルメディア運営術>」

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NPOアカデミー 「プロフェッショナル・スタッフのためのsummerセミナー」の実践者が最新事例を紹介「日本のNPOのコンテンツマーケティング」の最終回である<ローカルメディア運営術>の回に参加してきました。

今回は、ローカルメディア運営術ということで、足利市のローカルメディアであるあしかがのこと。と、荒川区のローカルメディアであるARAKAWA102について聞きました。

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登壇者へのインタビュー記事もあります。

ずっと残る形で、地域情報の「いいね」を記録する。栃木県足利市のWebマガジン「あしかがのこと。」――NPOアカデミー講師:山田 雅俊さんインタビュー-NPOサポートセンターブログ
有志で情報誌を作り続けるなら紙よりも絶対にWebメディア!荒川区注目の地元情報ウェブマガジン「ARAKAWA102」の運営方法。-NPOサポートセンターブログ

 

1〜3回目のセミナーのスライドとレポートはこちらをご覧下さい。

NPOのためのコンテンツマーケティング入門 from Takahiro Kasahara

 

Facebookで感情に訴える! 『実践者が最新事例を紹介「日本のNPOのコンテンツマーケティング」 <いいね1万超えのFacebookページ>』
メディア運営で見込み顧客の獲得! 『実践者が最新事例を紹介「日本のNPOのコンテンツマーケティング」<NPO発の注目メディア運営術>』

 

 

NPO法人コムラボ あしかがのこと。

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「あしかがのこと」の内容は今は全部無料で公開をしていて、有料化は考えていません。会員登録をするところがありますが、会員登録をしてもメルマガ等での通知が届くだけです。

足利は栃木県にあるのですが、県庁所在地の宇都宮にあまり近くなく、東京の方が近い感覚なので、足利の人は地元の栃木のメディアはあまり見ません。また、宇都宮から遠いので宇都宮の新聞に載ることも少ないです。東京の人とあまり変わらないメディアを足利の人はよく見ています。

足利の人は「足利は何もない、つまらない。」とよう口にするのですが、もともとはユーストリームで番組をやっていて、番組で発信するために情報を集めていたら、足利には色々な面白い場所があることに気づきました。

 

「あしかがのこと」がやっていることは主にこの3つです。

  1. マスに向けた大きな情報しかマスメディアには流れないので、マスに向けたものではない小粒の情報を届けていくこと。マスメディアが取り上げない足利の面白い一次情報を拾っていくこと。
  2. ネットメディアとして、地域の情報をストックしていくこと。ネットメディアは「公開したら終わり」ではなく。「公開が始まり」。
  3. 市民メディアとして、みんなで作ること。多様なメンバーで、様々な視点で書くこと。

「あしかがのこと」に記事を掲載する基準は書く人が書きたい、面白しろいと思うことができるかどうかです。出さなければいけないと思った記事は、自分か編集長が書いています。

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「あしかがのこと」が目指していることは、「足利はつまならない」と思ってた人に、地域の情報を届けることで「この街にすんで良かった!」と思ってもらうことです。

また、19人のメンバーがいますが、専従スタッフは0です。19人全員が一同に会することはほとんどなく、Dropbox・チャットワークなどのオンラインツールでやりとりをしています。

 

 

ARAKAWA102

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ARAKAWA102は去年の9月創刊の荒川区民向けの地元情報誌です。

私はもともとは荒川出身の人ではないのですが、妻が荒川出身で荒川に住んでいます。また自分は神戸出身でいつかは神戸に戻って色々とやりたいけど、とりあえず荒川で何かを始めたいと思ってこのような活動を始めました。

記事のテーマなどは一切決めていなくて、記者が自由に決めています。そして文体等をあわせるために、編集のみ編集長の自分が行っています。

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荒川コミュニティーカレッジがきっかけで、その講座はコミュニティーペーパーを作ろうという講座だったのですが、紙での出版はコストがかかるし、荒川には他にもコミュニティーペーパーが色々たくさんあるからやめてしまい、ウェブで現在はやっています。

今までにない地元情報メディアとして認知してもらいたかったので、印象に残りやすくするためにネーミングとロゴをとても拘りました。

ロゴは拘りたいと思っていたので、予算2万円で「クラウドワークス」を使用してコンペを行いました。

また創刊に当たって、自分たちの目的、ターゲットを明確にして情報発信をしてくために、企画書を作成した。またそこで編集体制やルール、編集長の権限を明確化しています。活動に参画する人はこの企画書を読んでいて、目的等の共有をしています。

色々な考え方を持っている人が地域活動に参画して、みんなでやっていくためには、企画書という形で明文化していることがとても役立ちました。また自分たちの場合は私が一人で企画書の作成しました。

メンバー同士のコミュニケーションは基本的にFBグループ・Skypeで行い、直接会えないことを前提に運用をしています。

また、トップバナーは毎回クラウドワークスで募集をしていましたが、最近はデザイナーが入ったので自前で作成することができるようになりました。バナーは季節感のあるもの意識して作成しています。

そして、告知・広告はほとんどFacebookで行っていて、特にFacebook広告は地域情報と相性がよくて、ターゲティングをすると比較的安価に広告をすることができています。立ち上げ当初は月に3000〜6000の広告を出して、一気にいいねを増やしていきました。

メディアの立ち上げ時は基本的にPVが少なく、PVが少ないのはライターにとってモチベーションが上がりにくいので、最初は積極的に広告を出していました。

また、編集長として記事管理・編集やフィードバックなどを行っていますが、みんなが「頑張りすぎないように頑張る」ことができるようにペース配分なども行っています。

 

これからの課題として、実はFacebookでのコミュニケーションが好きじゃないという人もいそうだし、そろそろ、オンラインのみの限界が来ているのかなと思っています。

また、広報もFacebookだけだと限界値が早いので(荒川区民のFacebookをやっている人が2万人で1500のいいねを獲得しています)、その限界値に到達してきているのかなと思っています。

そのため、ウェブからリアルでの活動も行っていこうと考えています。

またオンラインショップもやろうと考えていて、紹介しているお店のモノサービスの販売をしていこうと考えています。

またGoogleマップで取材地図を作成しています。

 

 

パネルディスカッション

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Q:地域ネタを集めるためのコツはなんですか? また自治体のリソースはどのように活用していますか?

山田さんあしかがのこと。):基本的にネットでネタも仕入れています。Twitterで足利市でずっと検索をかけて情報収集も行っています。またコワーキングスペースも運営しているので、そこからも口コミが集まることもあります。
行政からの情報は足利TVを4年間継続している実績があるのでやりやすく、記者クラブ向けの情報をもらうこともできています。またそのため、市長へのインタビューなども行えています。(和泉聡 足利市長インタビュー / あしかがのこと。

中里さん(ARAKAWA102):地元の人の方が地域の情報には気づけないので、自分を含め外から来た人が色々なネタを発掘しています。またネタを作ることも大切だと思っていて、インタビューは他にないネタになるので、地域の人にインタビューをすればネタを作ることができます。
またインタビューを断られたこともないです。

山田さん:足利でもインタビューを断られたことはないです。

Q:メンバーがこの活動を好きな、継続している理由はなんですか?

山田さん:編集長の茂木以外は自分に巻き込まれたと思っていそうです。茂木だけはコワーキングスペースを使っている人からスカウトをしました。また「あしかがのこと」以前から関わっている人が多い。
好きな理由としては、今住んでいる場所をより多く知るための手がかりで楽しいし、世界が広がることが楽しいのかなと思います。

中里さん:自分が書いた記事への反応があるということと、取材を通して自分たちが一番知識とか繋がりを得ることができているからではないかと思います。またメンバー同士も繋がりができるし。活動を通して荒川が好きになったという人もいます。

Q:反対にメンバーが辞めた理由はなんですか?

山田さん:3つの活動をそれぞれやっているのですが、目的のためなら事業の比重を変えていっても良いと思っているので、そこへの移り変わりが理解できない人が辞めてしまう場合があり、それは仕方ないことだと思っています。

中里さん:仕事が忙しくて記事が掛けないということが恐らくほとんどで、記事を書けないと居心地が悪くなってしまうと思います。
まそれぞれやりたいこと・得意なことがあるので、今後はネタ・写真・インタビューなどで分けてやっていきたいと考えています。。

Q:他の地域でここはマネできるよということはありますか?

山田さん:ここでお互いに真似し合っています。
特に今日参考になったところで言うと、広告を出すという発想はなかったので、やってみたいなと思いました。

中里さん:市役所に置いているコムラボボックスをやってみたいと思いました。市役所と接点はできたので頼んでみたいです。

山田さん:コムラボボックスはいいと思うのですが、ただ問題なのが、ボックスを取りにいける人が中々いないので、月一回しか受け取りにいくことができていません。

Q:お金はどのようにしていますか?

中里さん:クラウドワークスや広告費は全部自腹で行っていました。
ただ、FB広告は1500の目標を超えているのでやめましたし、クラウドワークスもデザイナーが入ったので、現在はお金をかけていません。

山田さん:時間の持ち出しはあるけど、金銭の持ち出しはほとんどないです。

Q:今後さらに拡大していこうとは考えていますか?

山田さん:ウェブなのでストックできるので、続けることに意味があると思っています。実際にアクセスの75%が検索流入です。

中里さん:自分たちのアクセスも多くは検索経由で、ソーシャルは津波のように流入が来ますが、検索はストックなので継続的に流入が見込めます。

Q:どういう検索ワードでの流入が多いですか?

山田さん:「足利+〜」という検索ワードが多いです。
また前市長へのインタビュー記事は検索でけっこう読まれました。(大豆生田実 前足利市長に聞く 4年間の総括 / あしかがのこと。

中里さん:自分たちも地名や店名での検索流入が多いです。
また一度、検索流入で狙ったのが、荒川のある場所でTV番組をやるという情報を手に入れたので、その地区を重点的に取材していくということは行いました。

 

 

最近ローカルメディアって注目され始めていると思います。地方の食べログ問題など地方には良い情報はありますけど、ウェブ化されていない情報が多くあると言われています。

そういう意味で、こういうローカルメディアって非常に重要だと思います。

僕はいちばん有力なのは地方紙だと思っています。地方紙って、ソーシャルメディア的なところがありますよ。ある地方新聞社の人に聞いたのですが、とにかく地域の読者を3回は紙面に登場させるんだと。生まれた時と、入学した時と、死んだ時。それが地方紙はできるから強い。
地方のニュースはウェブメディアにはあまり載らないので、そこも強いです。ただ、僕的には新聞はコンテンツが多すぎ、広告も多すぎだと思います。ほとんど広告でしょう。

ホリエモンが、もしメディアの経営者だったら | インタビュー | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイトより)

「コミュニティー意識が根強い地域に住む人たちの多くにとって地元紙は最も重要な財産です。今回買収する新聞の読者層も強いコミュニティー意識を持っています。このような読者がバークシャーという永住地を見いだすことができて、われわれにとってこれ以上の喜びはありません」

「ネット時代になっても新聞はなくならない」—全米63紙をまとめて買収したカリスマ投資家ウォーレン・バフェットは低迷する新聞の「救世主」なのか  | 牧野洋の「ジャーナリズムは死んだか」 | 現代ビジネス [講談社]より)

 

地方に行って、色々検索をしてみても意味がないところって本当にたくさんあると思います。

ただ、情報がないのではなく、ネットに上がっていないだけで情報は探せば、探せるようになれば本当に色々たくさんのものがあります。

 

両方の団体がボランタリーベースでやっていますし、こういう活動をマネタイズしていくって言うことはやっぱり非常に難しいのかなって思います。

自分も群馬在住で地方に住んでいるので、ローカルな情報の発信を少しやってみようかなとも思ったのですが、手間を考えるとなかなかできません。

まだ東京で消耗してるの?みたいに、都会向けにも上手く発信することができたら、ある程度のスケールはできそうですが。

 

なので、こういうローカルメディアをやるのに当たって重要なのは、中里さんが言っていたように、「頑張りすぎないように、頑張ること」なんでしょうね。

 

また、荒川ではGoogleマップで地図作製を行っていましたが、このようにGoogleearthで行うのもデザインが綺麗になるので、非常に良いのかなって思います。
LOCAL GOOD-YOKOHAMA-

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