日本の社会投資の動きを進めていく 「休眠預金活用推進議連 創設記念フォーラム ~休眠預金が創造する新たな共助社会~」

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休眠預金活用推進議連 創設記念フォーラム ~休眠預金が創造する新たな共助社会~に参加してきました。

休眠口座をお金を社会的に使っていこうという動きは「休眠預金活用推進議員連盟」が発足し、休眠口座活用の動きがついに本格化 | Kobayashi Blogでも紹介しましたが、その本格的なスタートの第一歩目としてのフォーラムです。

 

コーディネーターが日本ファンドレイジング協会鵜尾正隆さんで、パネリストが認定NPO法人フローレンス駒崎弘樹さん京都地域創造基金の深尾昌峰さん・自民党の山本ともひろさん・公明党の谷合正明さん・民主党の岸本周平 さん柿沢未途さんというメンバーでした。

 

 

基調講演

山本さん:先月4月に休眠口座活用推進の超党派の議連を立ち上げました。事務局長としてまずはパネルディスカッションに先駆け、基本的な話をしていきます。
私がなぜ休眠口座活用の動きに関わっているのかというと、民主党時代に休眠口座の活用が閣議決定したが、民主党が政権交代をしてしまったため、一度動きが止まってしまった。
自分は以前から休眠口座の活用に関心があり、坂井学政務官の紹介により、休眠口座の活用に携わるようになった。今政務官をしているため、あまり休眠口座の活用に携わることが出来ないので、やってもらえるように頼まれたことでやることになりました。
当初は人様のお金を社会的に活用をすることができるか疑問があったが、このような考えを持っている私がこの活動に携わることで、国民みんなが納得するお金の使い方が出来るのではないかと考えている。
この1年半くらいの間で、7〜80回くらい内閣府、金融庁、衆議院法制局、他党の方々と勉強会を重ねてきたが、まだまだ休眠口座活用についてはまだまだ勉強中で、具体的なルールや活用分野というものは超党派でやっていることもあり決まっていない。
ある程度の構想はあるが、こういう分野に活用していきたい、こういうルールで運用していきたいという要望があれば可能な限り、受け入れて我々のスキームにどんどん活用していきたい。
ただ休眠口座のお金はあくまで預金者のものなので、誰でも必ず利子含めて払い戻しをできるようにしていく、そのような体制は必ず維持していく。
政府がお金がないから人様のお金を奪うという誤解を受けないようにしていきたい。休眠口座の活用は人の金を奪う為のものではないので、もし周りに誤解している人がいたら、そのことを色々な人に伝えていって欲しい。世のため・人の為にお金を活用するために使っていく。

 

 

パネルディスカッション

鵜尾さん:まず休眠口座活用議連の立ち上げをまず祝いたい。最初に休眠口座の活用の動きが出た時に、悲しい伝え方がされたが、諸外国の動きと比べて、社会のためにお金をつかうということを伝えていきたい。
今日は休眠口座の可能性を皆さんと話していきたい。

 

駒崎さん;私は本業は病児保育に取組んでいて、独り親世帯の支援も行っている。独り親世帯の人たちの支援をしていくなかで、貧困・子供の貧困を目の当たりにする状況があった。この子供の貧困が受け継がれていく環境を変えていきたいと考えている。
このような場面では少しのお金、少し奨学金などがあることでもっと勉強することができる。もっと気軽にお金を使うことが出来るといいなと思ったことが、休眠口座を活用しようと思ったきっかけである。
イギリスや韓国では、休眠口座を活用して、このお金をマイクロファイナンス・社会的企業への投融資に活用している。民主党時代に政策提言を行い、実現に近づいたが、政権交代とともに動きが退いてしまった。しかし、ようやく超党派の議連を作ることが出来た。国が制度では救えなかった人たちに対して、このようなお金を使っていきたい。

 

谷合さん:昔はNGOのソーシャルセクターで働いていた。二年前にこの会場でグラミン銀行ムハマド・ユヌスを招いて、シンポジウムを行ったことが、私のこの活動を始めたきっかけである。
休眠口座の活用を菅官房朝刊に自民党政権に変わっても、しっかりと行っていきたいと提案を行っていた。
休眠口座の活用は法律を制定しないと活用をしていくことができない。これは議員立法で行っていくことになる。通常国会があと一ヶ月あるので、休眠口座活用ための法律を通す道筋を立てていきたい。これは議員立法だが、議員が勝手にやることではないがので、世論の後押しをえて、活用を進めていきたい。そのために新聞各社の社説でのコメントを日本経済新聞朝日新聞意外からももらっていきたい。
山本さんのような「何で休眠口座を使うのかという」素朴な疑問を投げかける人を大切にしていきたい。
自分もNPOセクター出身なので。NPOセクターのようなこれから発展していかなければならない分野に使っていきたい。
ただPDCAをしっかりと回していかなければならない。投資したNPOがつぶれたりしたら意味がないので、PDCAを回していけるような仕組みを作っていきたい。

 

岸本さん:民主党時代にも休眠口座活用の議連に所属していて、認定NPO制度を作っていった。駒崎さんが新しい公共の会議で休眠口座の提案を行ってくれたことが閣議決定に繋がっている。
休眠預金が現在はフローで500億円以上があると言われているが、これは今後確実に減っていく。イギリス・韓国もアセットベースで減っている。イギリス・韓国では納税者番号があるが、少し休眠口座が生まれている。昨年度日本にもようやくマイナンバー制が生まれたが、マイナンバーに預金口座は外れている。他の国ではマイナンバーに預金口座が必ずに入っている、入っていないのは日本だけ。しかし近い将来に必ずマイナンバーに預金口座も含まれるようになるだろう。
そのため現在の休眠預金のお金は必ず減っていくので、10年先はほとんど休眠口座のお金はなくなっていると考えた方がいい。だから絶対に助成ではなく、融資にしていかなければならない。また私は駒崎さんが言っていたように今まで日の当たらなかった分野に使っていくことがいいと思っている。
マイクロファイナンスがいいのではないかと思っている、ファンドなら未来永劫続いていく。投資というのも一部あってもいいかもしれない、その利益のお金の一部を助成に回していくのもいいと思う。
そしてその勝つようには、既存の団体が関わるのではなく、新しい団体を設立した方がいいと考えている。

 

深尾さん:京都地域創造基金はコミュニティ財団という市民が作った財団で、市民ファンドの一つである。市民で助けあってお金を出し合って2009年に設立した。今は全国コミュニティ財団も作って活動している
行政では解決できない課題を解決する為にお金を使っている。今政府が解決しているような課題は、時間軸を巻き戻すと一般的な課題ではなく、税金での解決はされなかった。今も日の当たらない社会的課題はたくさんある。こういった知られていない課題を解決するために時間をかけて、色々な人が動き政府が動きかけ制度になっていったという歴史がある。
休眠口座のお金はNPOの人には天ならお金が降っていくようなイメージがあるかもしれないが、そうではない。今自分は和歌山でも活動をしているが、地域のコミュニティの維持が非常に難しくなっている。NPOとか行政だけではなく、全体で地域が地域で地域の雇用や地場産業をどのように維持していくかということを検討していかなければならない。こういう構造をどのようにお金の使うことで、変えていくことが出来るか考えなければならない。
和歌山県の有田では、地域で映画を作ろうという動きがある、この動きにより人が繋がり、さまざまな動きに繋がっている。
僕は助成があってもいいかなと思っている。ただ助成と言ってもただあげるだけの助成は僕も反対である。僕は寄付を集めて助成を行っているが、NPOのキャパシティービルディングに繋がっていくよう助成はいいと思っている。

 

山本さん:議連の事務局長として一点だけいうと、岸本さんが融資しかないと発言していましたが、ここはまだ決まっているわけではないので、融資・助成といったお金の使い方は今後決めていきたい。

 

鵜尾さん:全体を見た時のコメントはいかがですか?

駒崎さん:NPOがNPOに金くれといっているというのは違って、自分の気持ち的にはどんなやり方があってもいいと思う。社会的投資と言ったやり方もいいと思う。助成や給付の奨学金でも数十年後に社会にそのお金が帰ってくるという使い方もある。日本にとって最もいい使い方をできるようなセーフティネットになるといい。

 

岸本さん:私の発言が誤解を生んでいるが、さきほどの融資の件は個人的な意見です。これから議連で話し合っていくことです。
マイナンバー制度になることで、休眠預金は必ず減っていく。またお金を使っていくことで必ず今後減っていくことになる。だから助成が0である必要はないが、それを全て助成に回すことは出来ない。

鵜尾さん:イギリスでは、助成金・投資と分けてく買っている。助成でも未来への投資と言う方法もある。無償の助成金が必ず悪いというわけではない。
議連としてはまだ決まっていませんが、休眠預金を何の為にどのような形で使っていきたいということを、個人としてどのように使いたいと考えているかということをお聞きしたい。

山本さん:休眠口座の活用としては、時効を設定して、国が全て買い占めるということが楽で、そうしている国もある。
休眠預金を何に使うかというと、政治、行政が補助金でいろいろやっていますが、まだ支援が届いていない分野について休眠預金のお金を活用すべしだと考えています。今まで行政が見過ごしている、気付いていない分野に使っていきたいと考えている。税金・公金を使うことが馴染まない分野に活用していきたい。
休眠口座のお金は準公金だと思っている。政府・行政が助成する為には馴染まない分野に使っていきたいと考えている。

谷合さん;そもそも休眠預金はない方がいいので、こういうお金がないことを目指している。銀行側にも休眠預金をなくすように働きかけ、色々な告知・周知を行っていくことで、なくしていきたい。それでも残ってしまうお金を社会の為に有効に使いたい。
100億というのは非常に大きいパイであり、どこか目利きできる中間的な組織が必要。日本にはその分野が欠けている。そのような団体を育成していかなければならないが、育成する時間がないので、皆さんの知恵を借りていきたい。NPOに限らない方がいい。

岸本さん:お金を配分する組織を新しく作る必要がある。それを政府が決定していかなければならないが、オープンで透明性のある新しい団体を作っていかなければならない。

深尾さん:現場に近いところで、ある程度判断出来る必要がある。東京的な考えで、地域にお金がいくと地域では非常にお金が使いにくい、オールジャパンでそういう仕組みをどうやって作っていくかを考えなければならない。
10年後のことを真剣に考えてこのお金がどう活用されるのか、持続可能な社会作るにはどうしたら良いのか考えていく。
ポスト休眠預金という大きな動きを作っていかないといけない。

駒崎さん:イギリスではSROIによって社会的成果が定量化されている。
NPO業界で悪いのは、助成金は申請書上手く書けばもらうことが出来る。そして報告書ではどのようにお金を使ったということが重要になっている。
どんな手段でも成果を出すことが出来れないい、その動きを加速させていくことができる一つの機会になるかもしれない。

鵜尾さん:イギリスで聞いた話だと、休眠口座のお金を使っていると、社会に対して説明しようという意識が自然と生まれる。一つのNPOがその意識を持つことにより、そこから他のNPOにも説明力が上がっていくという連鎖がある。

 

会場からの意見

NPO法人キッズドア渡辺由美子さん:助成金は基本的に単年度であり、助成金によって支援をしている子供が助成金が切れると支援出来なることがある。何とか色々なところからお金をかき集め続けている。
子どもが非常に大変な状況であるが、国は高齢者へのお金はたくさん使っていて、子どもに使っているお金が少ない。
子どもへの投資・未来への投資として使って欲しい。限られたお金を使っていく為には、テーマをある程度しぼることが必要だと思う。
目利き能力というところでは、もうちょっとお金があればシステム化してやりやすくしたいが、そのような助成金はなく、NPOが銀行からお金を借りるのも難しいの、で投資などしてもらえると助かります。

柿沢さん:休眠預金をどのように使っていくかというプロセスのがとても難しい。説明責任を果たしながらどう中立公平に判断し、公益性があるところにお金を投じていくことが一番難しい。

女性・市民コミュニティバンクの向田さん:10年前融資を受けられない人に対して、支援をするためにコミュニティバンクを作りました。今まで5億以上の融資を行って来たが、返済されなかったことがない。
我々は融資するときに細かい調整をしている。手間暇をかけて融資をしている。議連ができて素晴らしいと思っています。助成が良いのか、融資が良いのか、投資が良いのかなど議論ありますが、地域が元気になるようにして欲しい。

 

深尾さん:これからの日本の為にどう使っていくかということを真剣に考えなければならない。色々な人の知恵を借りて行っていきたい。また市民セクターとの継続的な対話を行っていきたい。できたあともトライ&エラーが生まれてくる活動なので、継続的にこのような対話を行っていきたい。

岸本さん:既存の財団にお金を丸投げするのではなく、既存の財団の人から知識・知恵は借りていきたい。

谷合さん:まだ発足したばっかりだが、発足する前の一番の課題は国民との議論がないことであった。まだまだ国民的な議論が足りない。今日は東京でシンポジウムで開催していますが、他の地域で開催したらまた別の問題もあると思う。これからもしっかりやっていきたい。

山本さん:分野などはまだ決まっていなく、これから考えていかなければならない。
目利きというところでは、今まで行政・政治が気付かなかったようなことに気付かなければならない。また政府がある程度関わってくことが必要ではあるが、関わりすぎてはいけない。いろいろな可能性が休眠預金にあると思う

駒崎さん;現場で頑張っている人たちをエンパワーするようなお金の使い方をしていきたい。議員立法を通していくことは非常に大変だが、議員立法を通していく為に大切なことは世論の後押しである。この一番の事例がNPO法で、NPOは超党派の議員の人たちと、世論、NPOセクターの後押しがあてって成立した。
色々な人の後押しで成立していきたい。誰もができることがある。それはSNSで拡散することかもしれないし、メディアの人なら社説に書くということがある。
これはドラゴンボールの元気玉のようなプロジェクトであり、みなさんの力が結集しないとできない。ぜひ力を貸してください。

 

 

 

色々な話がてんこ盛りでしたが、自分が休眠預金を活用に当たって、必要だなと思ったことを書いていきます。

また #休眠口座 のツイートもまとめたので、こちらもご覧下さい。

 

SIBの制度化が必要

岸本さんのお話の中で、助成だとお金がなくなっていくという話がありましたが、助成でもSIBの仕組みを使えば預金を減らすことなく、助成を行っていくことが出来ます。

投資・融資がメインという話がありましたが、どうしてもなかなか収益を上げることが出来ない、社会的事業というのは、必ずあります。そういった分野の支援のために、SIBは一つ有効な形だと思います。

 

ベンチャーフィランソロピー

NPOのキャパシティービルディングを上げていくような使い方をしていく必要があると、深尾さんからありましたが、NPOのレベルアップに繋げていくことが非常に重要です。

その為には、お金だけ渡すということではなく、ベンチャーフィランソロピーのような枠組みでのお金の使い方が有効だと思います。

 

子ども・教育に重点を置く

休眠口座のお金は、未来への投資として使うべきだと思います。

そのためには介護や環境のようなテーマではなく、子どもや教育のために使うべきだと思います。

 

 

また休眠口座のお金の使い方に関して述べましたが、その前の大前提として、このような人たちが休眠口座からお金を引き出すことが出来る仕組み作り、そしてこのような人たちが納得することが出来るように透明な組織を作り、アカウンタビリティを果たしていくことが一番必要です。

怒り心頭。使えねえな某銀行め。。。休眠口座復活させるのに2度電話して2度支店で手続きしてもまだダメ。めんどくさすぎる。一発で決めやがってください。

— VAK (@VIRGO_A_K) May 21, 2014

休眠口座で何をそんなに騒ぐのかよくわからん。今だって預けた金で国債買ってるみたいなもんじゃん。

— みっひ (@urado_mich) May 21, 2014

 

 

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