コピーライター志望じゃなくても一読の価値あり! 「ここらで広告コピーの本当の話をします。」

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小霜和也さんここらで広告コピーの本当の話をします。を読みました!

代表的なものだとこれらのコピーをこれまでに書いてきた人のようです。

「共闘先生」(SCEJA PSVita 2013)
「こんなことになってんゾー!!」(SCEJA PSVita 2013)
「我が家は南アルプスです」(サントリー 天然水サーバー 2013)
「目から元気に」(メガネスーパー 2013)
「こうしましょう」(TECDIA 企業CI 2013)
「どーんとニッセイ学資保険」(日本生命 2013)
「元気をもっと飲みやすく」(武田薬品工業 アリナミンゼロセブン 2012)
「重力からの芸術の解放」(JAXA 人文社会科学パイロットミッション 2012)
「反則?」(Reebok ZIGTECH 2012)
「キッチンはステンレスエコキャビネットの時代へ」(クリナップ 2012)
「光ライフいいんです」(NTT西日本 フレッツ光 2012)
「全てを変える1秒がある」(CITIZEN ECO-DRIVE 2012)

小霜和也 – Wikipediaより)

 

コピーライティングに興味がもともとそれほどあったわけではないのですが、Kindleを持っていると月一冊プライム会員として無料で一定の本を読むことができるので試しに読んでみたら予想以上に面白い本でした。

感覚的なコピーの書き方の話というよりも、マーケティングの話が多く、広告コピーに関心がある人以外が読んでもとても面白いです!

そして、下手なマーケティング関係の本よりも、マーケティングの核が書かれていて、とてもわかりやすいです!

 

・僕が職業にしてきたコピーライター/クリエイティブディレクターとは何をする人なのか。それは、 「商品をいじらずに、言葉を使って商品の価値を上げる人」 と言えましょう。魔法みたい?そうですね、ある意味、魔法使いのようなものかもしれません。言葉は魔法です。エロイムエッサイム。ちょっと古い?

・そもそも広告の役割とはなんぞや。 それは、 「モノとヒトとの新しい関係を創ること」 です。 だから広告制作のことを広告「クリエイティブ」というんです。アーチストがアートを創ったり、神様が天地創造したりするのもクリエイティブでしょうが、広告のクリエイティブとは企業や商品と生活者との関係をCreateすることを指します。

・「言葉を使ってモノとヒトとの新しい関係を創り、商品や企業の価値を上げる」のが、広告コピーによる広告クリエイティブということです。

 

そもそも広告コピーって何

・コピーを書く時の大事なこと。 まず、そのうちの一つ。
「〝商品〟の広告コピーは成立するが、〝カテゴリー〟の広告コピーは成立しない」

・僕は『サントリー天然水サーバー』の広告制作をクリエイティブディレクターとして担当しています。これは「水」「ウォーターサーバー」という〝カテゴリー〟に属す、具体的な情報や競合商品との違いを持った〝商品〟です。コピーを書くときはその具体的な情報や競合商品との違いに基づいて書きます。「水とは○○である」といったコピーを見てこの商品を買う人はいません。

・商品自体に競合商品と比べた時の優位性があればターゲット(想定顧客)を探しやすくなるし、関係性も作りやすくなります。間違えてはいけないのは、このUSPはただの特徴ではないということ。あくまで競合商品ありきの優位性です。これは後でまた詳しく述べます。

・「コモディティ化」以上に知っておくべきなのは、「ハイコンテクスト」という言葉。コミュニケーション・意思疎通をはかるときに前提となる言語、体験、価値観、考え方などが非常に近いという意味です。そして、日本は海外に比べてハイコンテクスト文化である、ということ。そのベースには、日本は民族性、経済力、文化度などが近い人が集まっているということがあります。

・それぞれのターゲットによって、微細なこだわりが価値を持つ商品はたくさんあります。だから、日本の広告ではUSPとターゲットという考え方が基本中の基本になっているんです。

・買ってくれそうな人を探すのは商売の基本ということです。そして広告、マーケティング、コピーライティングの基本でもあります。

・自分が広告しようとしている〝モノ〟(=商品)はいったい何なのか。他の競合商品とどう違うのか。それを〝どんなヒト〟(=ターゲット)に売るべきなのか。これはコピーを考える上での基本中の基本。算数の「九九」のようなもの。知らなければどんな方程式も解くことはできません。

・価値とはモノとヒト(の置かれた状況)の関係性で決まるのです。

・広告コピーとは、価値が最大化されるように商品を「定義付け」するもの。

・この「定義付け」に特化したコピーを「タグライン」と呼びます。

・「タグライン」は、よく商品ロゴの上に置かれていたりするコピーです。これは広告の一番目立つ場所に置かれる「キャッチフレーズ」より遥かに重要なものです。

・物性としてのモノは全く同じです。定義する言葉を変えるだけで、ターゲットにとっての価値は大きく変化します。これがタグラインの基本的な考え方です。

・タグラインには、妙な言葉遊びや工夫など不要。直球がいいんです。かたやドコモの現在のCMシリーズはとても表現リッチで若い人に受けそうです。しかし「ドコモは新料金の時代へ」というタグラインにどれほどの力があるかやや疑問です。勝敗のキーを握るのはタグラインなのです。

・キャッチフレーズの役割は、あくまでもターゲットの関心をキャッチすること。ですが、コピーの最も重要な役割である言葉を使ってモノとヒトとの関係を創る、企業や商品の価値を最大化するのはタグラインであるということを覚えておいてください。

・あらためてもう一度。コピーの評価は2つの視点で。

・言葉の起源は、「ジェスチャー」です。身振り手振り。狩りの時の合図に使っていたようで、今でも特殊部隊が潜入する時に手で指示したりしますよね。あるいは野球のサインなどがその名残かと。それが言葉に置き換わったことで人は武器を使えるようになり……と、ここではこれ以上脱線しませんが、言葉はもともと「約束」するために使われたものだと思います。

 

そもそも広告って何

・すごくシンプルに言います。 ブランドとは「気持ちいい記憶」である。

・ブランドとは、ラベルを見ることでターゲットの中に気持ちいい記憶を蘇らせる作用のことなのです。 そして、ブランドロゴとはその記憶を蘇らせる「トリガー」です。

・ブランドの強さを測る指標には大きく3つあります。 1つは、今述べた気持ちいい体験の蓄積度。 2つ目は、その人がその時、感じている課題(アンチエイジングしなきゃ、とか、明日の朝までに企画書仕上げなきゃ、とか)との関係の深さ。 最後は、ブランドロゴを目にする頻度です。

・ブランドロゴは色とカタチの独自性が最重要です。人間は文字よりも先に「色とカタチ」で記憶するからです。そもそもなぜ人には色彩を見分ける能力があるのか?それは大昔の祖先が主に果実を食べていたからです。色彩がわからなければそれが熟しているのか腐っているのかがわかりません。赤や黄色は食べられる、青は食べられない。これは今でも僕らの行動や嗜好に影響を与えます。人は赤に最も速く反応します。だから「赤信号」なんです。食べ物は青い色の上に置くととたんにまずく感じられます。色とカタチ、とりわけ「色」は、人の脳の原始的な部分にあって、情動や嗜好と直結します。言葉より速いのです。

・「伝える」という言葉があります。広告の使命は商品・サービスの情報を伝えること、と思っている方も多いでしょう。確かに情報を「伝える」役割もあります。しかしそれに加え疑似体験を「させる」役割もあるのです。そしてテレビCMはどちらかと言うと「伝える」よりも「させる」メディアなのです。

・疑似体験の効果を強めるために留意するポイントを少し書き出します。 まず、登場人物はターゲットと同じ属性であること。

・次に、シズルカットを大事にすること。シズルカットとは、炭酸のシュワー、とか、焼き肉のジュー、とかそういう「気持ちいいカット」です。

・人は事前に決まっている行動(9時に会社に行く、など)以外で、突発的に行動するときは、主に情動がその動機付けとなります。そして後から理性でコントロールするのです。いわば、情動がアクセル、理性がハンドルやブレーキ、といった関係ですね。 そしてブランドは、情動にアプローチします。

・人々は、自己実現欲求を満たすために「商品にくっついてくるストーリー」を買います。

・商品の購入は目的ではありません。目的は新しい自分。商品は使用によって得られるストーリーのための手段に過ぎないのです。

・お金、商品というのはそれを生み出した人々のストーリーの象徴なのです。 僕らはお金や商品をやり取りしながら、 人々のストーリーをやり取りしているのです

コピーライター人生とは

・言葉というものの役割は、大きく2つあります。 1つはコミュニケーション。もう1つは思考の補助です

・言葉が人の行動を決めるのです。 「未来」を考えることができるのも、言葉を持った人間だけです。だからこそコピーという言葉には、企業の未来を決定づけるパワーがあります。

ここらで広告コピーの本当の話をします。

 

このようにカッコいいキャッチフレーズを考えるためのハウツーというよりも、そもそもの広告コピーの役割、その考え方を中心に書かれています。

この本の中で一番印象に残っているのがここです。

・言葉というものの役割は、大きく2つあります。 1つはコミュニケーション。もう1つは思考の補助です

・言葉が人の行動を決めるのです。 「未来」を考えることができるのも、言葉を持った人間だけです。だからこそコピーという言葉には、企業の未来を決定づけるパワーがあります。

 

本書に「言葉を使ってモノとヒトとの新しい関係を創り、商品や企業の価値を上げる」ことが広告コピーの役割とあります。

つまり言葉の役割を「コミュニケーション・思考の補助」両方を果していくことが広告コピーには必要だと言うことです。

 

そしてこのことは、広告コピーだけではなく、どんなことでも言える本質だと思います。

かっこいいコピーライティングができるようになるためというよりも、この本質を知るために面白いです!

 

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