主導権を持つのは受け手 「広告やメディアで人を動かそうとするのは、もうあきらめなさい。」

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LINE株式会社の執行役員とライブドア執行役員をしている田端信太郎さんと戦略PR会社のブルーカレント・ジャパン本田哲也さん共著である広告やメディアで人を動かそうとするのは、もうあきらめなさい。という本を読みました。

けっこう挑戦的なタイトルに見えて、広告・メディアはもうオワコンだよ的な本にタイトルだけを見ると見えますが、そうではなく、マスメディア・ネット・ソーシャルメディアを俯瞰して、メディアと人を動かすことについて書かれている本です。

 

「たくさんの人に見てもらえるほどよい」は本当か? 田端信太郎

「メディア横断×リーチ志向」は誤りだー「リーチ」と「精度」の関係

・「リーチ」と「精度」のトレードオフ、すなわち”あちらを立てればこちら立たず”の関係を理解していただきたい。

「できるだけたくさんの消費者に、たくさんのメディアを通じて、自社のメッセージをリーチさせればさせるほど、マーケティング・コミュニケーションは成功に近づくはずだ」というような、盲目的な「メディア横断型書けるリーチ拡大志向型」は誤りだと断言できる。

・多額の広告予算を持たず、これまでの既存マスコミに取り上げてもらいにくかった個人や小さな企業にも平等に成功するチャンスが広がっていることを意味する時代でもある。

旧来型の広告はなぜ効かなくなったのか?

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・ここから読み取れることは、国内の消費者がメディア接触に振り向けている時間の総量は5時間強〜6時間の『レベルでほぼ一定ということだ。そして、その合計時間において、パソコン・携帯電話を含めたインターネット接続に振り向けられる時間のシェアは、2008年での24%から、2012年の33%へと、この5年で着実に拡大している。

・高校メッセージの受け手である生活者サイドに編集権や編成権が移ってしまいつつある現在のメディア環境において、情報の受けてサイドの消費者が全く興味を持っていないし、そもそも見たいと思っていないにも関わらず、「無料の商業メディアなんだから、まあ我慢してくださいよ」とばかりに「広告枠」という異物を強制的にコンテンツに混ぜて見てもらおうとしても、実際問題としては消費者に有効にリーチできず、コミュニケーションとして成立しない傾向がどんどん強まっている。

・テクノロジーがメディア環境の前提条件を大きく変え、一般ユーザーにメディア空間上の「編集権」「編成権」を移行させてしまった、ということだ。

情報爆発時代において主導権を持つのは「受け手」

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2001年から2009年の8年間に、メディア上に発信され、メディア上を行き交う情報量である「情報流通量」が2倍近くまで急増したが 実際に生身の生活者は受け止め、認識した情報の良である「消費情報量」(つまり、コミュニケーションとして成立した情報量)は9%しか増えていないのだ。

消費者を狙いどおりに動かそうという魂胆はダサい!?

・都心のオフィス街から、一握りのエリートが消費者を狙い通りに動かそうとしても、そのような魂胆は消費者から見透かされ、ダサいものと映り、肩すかしを食わされる可能性が高まっている。

・これからのマーケティング担当、広報担当、商品企画担当には、ブランドや企業と消費者・生活者とのコミュニケーションを考えるうえで、コントロール可能な部分と、アンコントロールな部分とをそもそも区別しておくこと、そして、アンコントロールな部分があることを受け入れたうえで、ふわりとハンドルの「遊び」をもったうえで、全体をコントロールしようとする姿勢が大事になってくる。

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「あと残り何ヤード?」ーゴルフクラブ選択とメディア選択の共通点

・このように、媒体が得意とする最適なリーチ規模の目盛り幅、スイートスポットに適した規模で予算投下しないと、費用対効果は悪化してしまうのだ。

・あなたがマーケターとして考えるべきなのは、この製品やサービスを成功させるためには、どれくらいのリーチの規模が「最適」なのだろう?ということだ。

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・つまりゴルフクラブに置き換えて考えるならば、次のようになる。

 

なぜ人は「動く」のか?ー1000人から10億人まで、スケールごとに考える  田端信太郎+本田哲也

1000人が動くPOINT

1万人が動くPOINT

10万人が動くPOINT

100万人が動くPOINT

1000万人が動くポイントPOINT

1億人が動くPOINT

10億人が動くPOINT

 

「人を動かす」ことをあきらめない 本田哲也

「人を動かせない時代」に「人を動かす」とはどういうことか?

・「人を動かせない時代」になったのではない。ただ、動かし方が少々複雑になったし、多様化も下。そこには新しいマインドセットが必要だし、新しい方法を駆使することも求められる。

人を動かす新しい方法論 戦略PR=「空気づくり」

・戦略PRとは、主に欧米で発達したコミュニケーション手法だ。商品やブランドそのものを「宣伝」するのではなく、「その商品が解決する問題」「その商品が求められるトレンド」など、そうした潮流をを世の中に生み出すのである。

人を動かす3つの要素 「心・技・体」

・1000人と100万人と10億人は全く異なる力学で動いているように思える。でも、よくよく目を凝らしていけば、そこには本質的に共通する何かが浮かび上がってくる。それらは最終的に「三つの要素」に分けることができた。人を動かす三つの要素「心・技・体」だ。

「心」=人の気持ち、感情、本音(インサイト)
「技」=メディアやコンテンツの戦略と戦術
「体」=体験、体感

心 ”ココロの沸点”を発見せよ

・1000人に始まり10億人規模までを、動く人たちの「心」という観点から眺めてみると、生々しいだけに納得観があるんじゃないだろうか。「個」に始まり「連帯」の心から、やがて「社会」の中で揺れ動く心で人は動く。そして施別年代や国境すら超える規模に至り、再びそれは「本能」さらには「普遍」という域に回帰する。

「インサイト(本音)」から見出す「ココロの沸点」

・「人を動かす」という場合には、誰もが認識できるような気持ち(ただ単に楽しい、とか嬉しい)とかではなく、もっともっと潜在的にあるような「本音」に迫らないといけない。それが、人を動くスイッチになることが多いからだ。これを専門用語で「インサイト(消費者インサイト)」と呼ぶ。

技 ”最適な技を組み合わせ”を策定せよ

・重要なのは、「技だけで人が思うなかれ」ということだ。

・もう一つ重要なポイントを話しておこう。「残念なお知らせ」になるかもしれないが、もはや「必殺技」というものは存在しないということ。

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・コントロールできる世界では、当然ながら主体者(企業や組織、あるいは発信したい個人)となる。あなた自身やあなたの会社と考えよう。そこで言うべきことは、「商品の売り」や「企業の思い」などのメッセージ。(中略)「しっかりコントロールできて、あなたしか言えないことを伝えるための手段」が最適となる。

・アンコントロールでは発信者は「自分たちではない誰かさん」となる。(中略)おのずと、あなた自身が言うよりも「信頼性が高い客観情報」となる。そこには宣伝めいた情報にはまお。「商品の評判」「商品まわりの大きなトレンド」などがその中身となり、伝達手段はPRやソーシャルクチコミ施策が中心となる。

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・重要なのは、こうして俯瞰し、かつ状況や目的を考え、あなたがどのクラブを選ぶのか、あるいは選ばないのか、ということなのだ。

体 ”ココロの沸点”を体感・体験させよ

・本当に行動を起こすには、実際に経験する「何か」が背中を押しているんじゃないだろうか。

・これは何もリアルでなければいけない=ネットを通じたバーチャル体験ではいけない、と言っているわけじゃない。

・「何を体験させるか」は、それ事態が人を動かす重要な戦略であり、工夫が必要。そのときのヒントになるのが、実は「ココロの沸点」なのだ。インサイト(本音)に基づく、「ココロの沸点」そのものを体験させるのだ。

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人を動かす戦略はこう立案する 「5つのステップ」

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広告やメディアで人を動かそうとするのは、もうあきらめなさい。より)

 

印象的だった部分が、ポイントだけをまとめたためわかりにくい要約になっているかもしれませんが、人数ごとに人の動くポイントをまとめていることです。

本書でも何度も書かれていますが、どれだけの人を動かしたいかによって、使うべきメディアは全く違っていきますし、どのように働きかけるべきかということが全く違うということです。

 

このようにトータルにメディアと人を動くことの関係を知ることができるとても面白い内容です。

 

 

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