働くことは原点に返っていく? 「100年生きるわたしたちの価値観。」

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ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉未来企業 レジリエンスの経営とリーダーシップの著者で、未来の働き方や生き方に精通しているリンダ・グラットンとほぼ日刊イトイ新聞糸井 重里さん100年生きるわたしたちの価値観。- ほぼ日刊イトイ新聞という記事の全てが公開されて、非常に面白い内容でした!

まず、ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉未来企業 レジリエンスの経営とリーダーシップの内容を、本文より要約して紹介していきます。

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『ワーク・シフト』では、「2025年にわたしたちがどんなふうにはたらいているのか」が具体例をもって、専門的に分析されています。

リンダさんはまず、これからの未来を形づくるものとして

「テクノロジーの進化」
「グローバル化の進展」
「人口構成の変化と長寿化」
「社会の変化」
「エネルギー・環境問題の深刻化」

という5つの要因をあげています。

 

明るい未来を切り開くためには3つのシフトが必要だと、リンダさんはおっしゃいます。

1つめは、広く浅い知識ではなく、専門的な知識を得ること。
前者のような知識はウィキペディアやグーグルといったテクノロジーからますます手軽に得られるようになるため、専門知識を身につけることこそが未来のじぶんの付加価値になるといえます。
また、ひとつの分野だけでなく関連分野やほかの分野への知識もはぐくむことが重要になります。

2つめは、ひとりひとりが競争するのではなく、協力してイノベーションを起こすこと。協力し信頼しあえる人間関係を幅広く築き、そうした人たちとの共同作業によってイノベーションを起こすことができます。

3つめは、はたらいて稼いだ賃金をほしいものにつかうことから幸福感を得るのではなく、
はたらくことに情熱をかたむけ、そこから幸福感を得られるようになること。
低成長化がつづく先進国では、消費から幸福感を得ることやそれを仕事の目的とすることはもはや破綻状態にあると考えられています。

ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉より)

 

企業は今後、どのような活動にどのような方法をもって取り組むべきか。どんな企業文化がもっとも望ましいのか。
未来企業を導いていくリーダーの条件とは何か――これらの問いについての私なりの答えがここにあります。
その中核にあるのは、不確実性の増す世界においてもっとも重要な能力は「レジリエンス」である、という考え方です。
レジリエンスという言葉のおおもとの意味は、「負荷がかかって変形したものが、元の形状に戻る力」です。
これが転じて、ストレスからの回復力、困難な状況への適応力、災害時の復元力、といった意味合いでも使われるようになりました。

未来企業 レジリエンスの経営とリーダーシップより)

 

 

リンダ:ものをつくることや、生みだすことはやっぱりたのしいんだと思います。

リンダ:たのしく笑いながら仕事ができることはすばらしいことです。
けれど、やはり日本にある多くの会社はまだまだ昔の体制のままな気がしていて。

糸井:ぼくが「ほぼ日」をたち上げたとき、「Only is not Lonely.」というスローガンをつくったんですよ。
(中略)ぼくが言いたかったのは「ひとりであることは、孤独ではない」ということです。「ほぼ日」の仕事のやり方として、それぞれ独立した者同士がつながり合うことで仕事をしていく、ということを想定して、スローガンをつくりました。

糸井:「インターネットの時代になったら別の場所にいてもすぐに仲間になったりいっしょに仕事をしたりすることができるんじゃないか?」と思ったことからこのスローガンは生まれました。

糸井:おそらく、リンダさんは『ワーク・シフト』や『未来企業』のなかで、「つねに未来を見ながらそっちに向かって歩いていこう」ということをぼくらに教えてくれています。
それはとても美しい姿勢だと思うのですが、ぼくら日本人はもうすこし勤勉ではない人間なんですよ。
「ここにいるのはイヤだよね」ということが、そこから動く大きな動機になる(笑)。
ぼくが寝返りに例えたのも、いまの場所がイヤだと思って寝返りを打つからなんです。
このすこしのちがいが、ぼくらふたりのちがいなのかもしれませんね。

リンダ:100年前であれば、日本でもイギリスでもじぶんたちの両親がしていたような生活を送れば暮らしていけたでしょう。
けれど、いまはあまりにも世界が変化している。
これからの世界で暮らしていくためには自ら生き方を刷新していかねばならないのです。
いろんな選択肢がありますし、そのなかからじぶんで選ばなければならない。
しかも、その選択によってどのような結果を招くのか理解しておく必要があります。

リンダ:今回『未来企業』を執筆したときには、「企業というのは地域社会の一部である」という思いをもって書きました。
企業がただ利益を生みだすだけの存在というのはあまりにも味気なく、はたらくことがたのしくなくなってしまう。

糸井:ぼくは、お金をつくり出す企業に存在価値があるという考え方はいっとき流行した考え方に過ぎないんじゃないかと感じています。
これまで、人は利益にならないことでもはたらいてきたと思うんです。

(中略)もともと企業は、そういう利益にはならないことも当然「やること」としてきたんです。
でもいまは、まず「儲かるか儲からないか」をスタートにおく。
そういう流行にみんなが合わせるようになってしまったんだと思っています。

リンダ:非常におもしろいですね。
世界における最も古い企業のうち、上位を占めているのが日本の会社だというのも
そういう理由かもしれません。
日本の会社の起源は、11世紀とか12世紀にさかのぼることもあります。
じぶんたちと周りの地域社会との関係をいつも意識して、なにが求められているのかを理解しているんでしょうね。

糸井:それは「法人」という言葉で考えたら、すごくわかりやすいんですよ。
英語には「法人」という言い方があるのかはわからないのですが、ぼくは、この言葉が表すようにやっぱり企業も「人」なんだと思うんです。
地域や人々への貢献を当然のこととしてやっている「人格」と利益を出すことだけを考えている「人格」とをくらべてみたら、人々は前者の人格に引かれていくに決まっています。

糸井:「価値ってなんだろう」ということがあるんです。
「弱いことには価値がない」と思われていましたが、弱いことのなかにだって、当然価値はある。
国際的には笑われてしまうような過剰な親切というのも、価値なのかもしれないと。

糸井:欧米は欧米で、日本は日本で、アフリカはアフリカで、行きづまりを突破する時期なんじゃないかな。
そして、互いの考えを交換し合って価値観が混ざり合っていったら、世界はどんどんおもしろくなる。

リンダ:イギリス、フランス、日本など、歴史が古い社会はもののなかに含まれている「経験」を重んじ、いまなお、その価値観はちゃんと受け継がれているように思います。

糸井:一方で、「伝統的である」ということには案外、いまの行きづまった状況と共通するものがあるんじゃないかとも感じます。
つまり、ある時代に大きな影響力を及ぼした「伝統」って、実はじゃまものだったんじゃないかって。
「古いものから飛び出していかなければならない」という話が、リンダさんの本に書いてありますが、実はもっともっと古いところまでさかのぼると、現代の状況を突破する大きなヒントがたくさんあると思うんです。

リンダ:とくに、いまの日本の組織づくりは、決して日本の古きよきやり方ではないと思います。
そろそろそこから脱却して、新しいやり方をするときがきているのではないでしょうか。
そういったときに、わたしの著書を役立てていただければうれしいです。

100年生きるわたしたちの価値観。- ほぼ日刊イトイ新聞より)

 

ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉もそうですが、この対談は色々な考え方ができる、非常に示唆に富んだ対談だと思います。

ここで語られている内容やワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉の内容は、昨日書評を書いた、ナリワイをつくる:人生を盗まれない働き方の考え方に非常に近いと思います。

書評:非バトルタイプの自由な生き方! 「ナリワイをつくる:人生を盗まれない働き方」 | 新卒でプロブロガーを目指すブログ!

 

・これからの仕事は、働くことと生活の充実が一致し、心身ともに健康になる仕事でなければならない。

・「ナリワイ」は、そうではなく、小さな仕事を組み合わせて生活を組み立てていく。つまり、恐竜ビジネスモデルから微生物ビジネスモデルへの転換を図ろうというものだ。起業と言うと、大きな仕掛けやシステムが必要になってくる。そうではなくて、具体的な「ナリワイのタネ」を生活の中から見つけ、一つ一つを自分の小規模な自営業として機能させていくことを目指す。

・ナリワイをつくるための基礎的な鍛錬は、大きく分けて2つある。 第一の鍛錬の方法は、「未来を見る」。第二の方法は、「日常生活の違和感を見つける」だ。

・グローバリゼーションの一現象として、ウェブサービスの分野では、世界で同じサービスを共有して手数料も安くでき、多くの人に可能性が生まれる、ということはあるかもしれない。「生産手段の社会化」というのは、昔も今も社会主義者の方たちの合言葉であるらしいが、意外なことに、それはグローバル化した資本主義の一部で実現されつつあるのかもしれない。このように、現代では、ナリワイを実現するためには、全部自力でやらなくても、世界中の人の助けを借りることができるのである。

・ちょうどいい人数でやると、やる気も持続しやすい。なにより覚えが早い人が、他の人に教えることができる。何かを身につけるにあたって、何がよいかというと、よい先生も必要だが、一緒に習う人同士で教え合う、というのが最後には一番威力を発揮する。教える側もいい勉強になるし、教えられる側もさっきまでできなかった人の意見が一番身近で、役に立つ

ナリワイをつくる:人生を盗まれない働き方より)

 

「はたらくことに情熱をかたむけ、そこから幸福感を得られるようになること。」は、まさにナリワイの考え方ですし、「ものをつくることや、生みだすことはやっぱりたのしいんだと思います。」というのもナリワイ的な考え方です。

「インターネットの時代になったら別の場所にいてもすぐに仲間になったりいっしょに仕事をしたりすることができるんじゃないか?」というのも今の時代のナリワイの作り方だと思いますし、『「弱いことには価値がない」と思われていましたが、弱いことのなかにだって、当然価値はある。』は、ナイワイを作るにあたっての重要な考え方です。

 

そして、書いていて改めて気づいたのですが、ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉で語られていることって、とても大きなことのように感じられますが、実際は特別大きなことなのではなく、資本主義社会で忘れてられてきたような人としての原点に戻っていこうということなのかなって思います。

働くという言葉の原義は「傍を楽にする」だということをよく言います。資本主義・グローバル化・仕事の分業化が進む中で亡くしてきたものを取り戻すような流れがあり、それこそがワークシフトであって、明るい未来を切り開くものなのかなって思います。

 

 

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