愚痴を言うのではなく、活用方法を考えよう! 『だから日本はズレている 「新社会人」の悪口を言うな』

 - 

 -  >

 -  キャリアデザイン, 書評

古市憲寿さんだから日本はズレている (新潮新書 566)の書評記事の7つ目です。

この本は『「リーダー」なんていらない』『「クール・ジャパン」を誰も知らない』『「ポエム」じゃ国は変えられない』『「テクノロジー」だけで未来は来ない』「ソーシャル」に期待しすぎるな』『「就活カースト」からは逃れられない』『「新社会人」の悪口を言うな』『「ノマド」とはただの脱サラである』『やっぱり「学歴」は大切だ』『「若者」に社会は変えられない』『戦わなくても「革命」は起こせる』『このままでは「2040年の日本」はこうなる』の12章に分かれて、それぞれのテーマについて書かれています。

その7章である『「新社会人」の悪口を言うな』について書いていきます!

 

 

「新社会人」の悪口を言うな

・就活を勝ち抜いた若者たちは、「入社式」を経て「社会人」という存在になる。たった数回の面接で一生が決まってしまう採用試験は、学生側から見ても企業側から見てもギャンブルだ。その偶然に左右される就活を覆い隠し、さも合格者たちがその企業に入ることは必然だったかのように錯覚させる儀式が「入社式」なのである。そうやってむりやり生み出された「社会人」が、すぐに「使える」はずがない。毎年のように「今年の新入社員は使えない」とうおじさんたちの愚痴が聞こえてくるが、それはある意味で当たり前なのだ。

「仕事ができる」「できない」の基準

・昨日まで学生だった人々が、入社式で社長のつまなない話を聞いたからといって、急に立派な「社会人」になれるわけではない。多くの「社会人」は別に大した人々ではない。

・(前略)こんな適当な仕事ぶりでも有名企業で「社会人」として働くことができるのだ。換言すれば、この程度の「社会人」ばかりでも多くの企業は成り立っているし、むしろこんな「社会人」たちの手で社会は回っているのである。

・(前略)つまり「仕事ができる」「仕事ができない」というのは、何かの指標に基づいての評価でしかあり得ないということだ。多くの指標において高いパフォーマンスを出す「社会人」もいるのだろうが(もちろんぎゃくもいる)、基本的に人は自分が見えている範囲の、自分が知っているものさしで、誰かのことを、「仕事ができる」「仕事ができない」と判断しているに過ぎない。

いつの世も新入社員は「使えない」

・毎年のように大人たちの「今年の新入社員は使えない」という嘆きが聞こえてくる。たとえば1969年に東京で行われたある新入社員向けの研修で、担当講師は次のように語っていた。「最近の若者は一から十まで教えないとついてきてくれない。これも教育ママに育てられてきたせいでしょうか」(『読売新聞』1969年4月2日朝刊)。

・新入社員が使えないのは当たり前である。仕事ができないのも当然である。なぜならば、「仕事ができる」というのは多くの場合、その人が所属するコミュニティや業界のルールをいかに多く取得できたかということに依存しているためだ。

・そこでいう「使える」「使えない」という判断は、その企業内でしかつうようしないのかも知れない。だから「今年の新入社員は使えない」という嘆きは、たまたまその企業がその若者を「使えない」だけで、彼は別の場所では 「使える」人材だという可能性もある。

「若者に活躍して欲しい」と言うけれど

・大学のシンポジウムで、ある大企業のトップとのトークセッションに参加したことがある。その人はしきりに「若者に頑張って欲しい」「我が社でも若手社員を大事にしている」と言っていた。大変結構なことだと思って、「じゃあ意思決定機関に若者は入っているんですね」と聞いたら全くそんなことはなかった。

・企業体に数十年後まで生き残って欲しいならば、原理的にはどんどん若者を登用して、彼らをエンパワーメントしていくしか道はない。なぜならば、高齢者いんはどんどんリタイアし、若手社員が企業の中枢を担うようになる時が必ず来るからだ。

・若いというだけで人を優秀だと判断するのは間違いだ。しかし、同じ理由で、年齢を重ねているというだけで人を判断するのも危険だろう。

仕事を任せる勇気がなければ

・では、若手社員をどうやってエンパワーメントしていけばいいのだろうか。一つは、彼らにどんどん仕事を任せてしまうことだと思う。

・人は責任を与えられると、本気になる。自分が信頼されていると思うと、その信頼をきちんと返そうとする。もし「若手社員に責任感がない」と困っている人がいたら、よく観察して欲しい。その若手に果して最良が与えられているかどうかを。

・様々な統計によれば、この10年間、若者の「まじめ化」が進行してきたことがわかっている。

・世代的な特徴を書いておくと、今の20代は「豊かな世代」の落とし子たちだ。両親の多くは持ち家があり、そこそこのストックもある。おじさんたちからはハングリー精神がないように見えるかも知れない。一方で社会に対する関心は高い。仕事を通じて社会貢献をしたいと考える若者は多い。「お金儲け」を追求するビジネスの世界と一見相性が悪いように見えるかも知れない。だけど、そこは説明の仕方だと思う。自分たちの仕事がいかに社会に役立っているかを説明する。ビジネスは誰かを搾取するものではなくて、世の中を幸せにする一つのプロセスだということをきちんと伝えてあげればいい。同時に、若者の声を聞きながら、自分たちの企業が本当に時代に適合的かを見直すのもいいかもしれない。

・「新社会人」の悪口を言うくらいなら、彼らの活用方法をきちんと考えてあげてほしい。しかもそれは、若者のためというよりも、企業のために必要なことなのだから。

だから日本はズレている (新潮新書 566)より)

 

この章を読んでいて思ったことが二つあります。

まず一つ目は、新社会人の悪口同様によく言われることで、若者の言葉使いも「最近の若者は・・・」という感じでよく言われます。しかし、このことって平安時代から言われていることなんですよね。

 

言葉使いと一緒にするのもおかしいことかもしれませんが、もうおじさん世代の人は若者を批判して愚痴を言いたいだけなのかなって思います。愚痴を言いたいだけなので、そこに深い意味があるわけではないのかなと思います。

愚痴を言って自分はもっと頑張っていたとか、昔の自分はもっとちゃんとしていたとか、懐かしみたいということが、人間の習性としてもうあるものなのかなと。

 

そしてもう一つは、あるベンチャー企業が導入している人事評価制度で、詳しい内容は忘れてしまったのですが、「社員が成果を出せないということは、マネジメントする側に責任がある」ということです。

マネジメント層がちゃんとその社員を使いこなせていないから、その社員は能力を発揮することができていないという考え方です。これは新社会人にも同様に言えることなのかなと思います。

『「新社会人」の悪口を言うくらいなら、彼らの活用方法をきちんと考えてあげてほしい。』とありますが、ちゃんと活用方法を考えられていないからこそ、新入社員は活躍できていないんだと思います。

 

関連記事はこちら。

強いリーダーではなく、組織にあったリーダーが必要 「だから日本はずれている 『リーダー』なんていらない」 | 新卒でプロブロガーを目指すブログ!
クール・ジャパンの迷走はマーケティング視点の欠如 「だから日本はずれている 『クール・ジャパン』を誰も知らない」 | 新卒でプロブロガーを目指すブログ!
「憲法で国は変わらない」 『だから日本はズレている 「ポエム」じゃ国は変えられない』 | 新卒でプロブロガーを目指すブログ!
テクノロジーを利用したトータルな戦略を! 『だから日本はズレている 「テクノロジー」だけで未来は来ない』 | 新卒でプロブロガーを目指すブログ!
ネットだけで社会は変わらない 『だから日本はズレている 「ソーシャル」に期待しすぎるな』 | 新卒でプロブロガーを目指すブログ!新卒チケットがプレニアムすぎる。 日本の新卒採用の不思議な動き。 | 新卒でプロブロガーを目指すブログ!
大学生も社会人も変わらない。 『だから日本はズレている 「就活カースト」からは逃れられない』 | 新卒でプロブロガーを目指すブログ!
【第3回】働き方の「ズレ」に悩み苦しむ若者たち:古市憲寿『だから日本はズレている』 | ラジおこし

 

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

はてなブックマークに追加

 更新をチェックする! follow us in feedly

カスタム検索

Popular Post

Copyright© 新卒フリーランサーのブログ!2014 All Rights Reserved.