知っておいて損はない、ブラック企業の考え方 「ブラック企業経営者の本音」

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ブラック企業経営者の本音 (扶桑社新書)という本を読みました。

ブラック企業というワードがしばらくずっと話題になっていて、自分もアルバイト先のすき家のことや、他のブラック企業に関連したことをたまに書いていますが、より具体的なブラック企業の経営者の考えやブラック企業のマネジメント手法が気になっていたので、読んでみました。

ブラック企業 | 新卒でプロブロガーを目指すブログ!

・ブラック企業を考える上で、なぜか経営者サイドからの話はほとんど聞くことはない。いわば〝被害者〟にあたる従業員サイドからの話だけが垂れ流しになっており、これではあまりに一方的ではないか。〝加害者〟と目される経営者サイドの話も聞かなければ、ブラック企業について真の理解は得られないのではないか。そんな思いから筆を執ったのが本書である。

・取材を進めるうち、自覚するしないを問わず、ブラック企業経営者と呼ばれる者たちに共通していることがわかった。皆、何事も自分に都合よく考える。物事を考える軸は、すべて〝自分〟である。さも、自分が世界の中心であるかのように考えている節がある。事業を拡大したい。人を雇いたい。でも、人件費は最小限に抑えたい。都合よく人を使う。だけれども都合よく辞めさせる――。都合よく使われたほう、都合よく辞めさせられたほうの気持ちを考えることはない。

有名ブラック企業にみる矛盾だらけの実態

無理というのは嘘吐きの言葉なんですよ ワタミ

・投げつけられるだけでも嫌な言葉というものが世間にはある。嘘吐き、裏切り者、恩知らず――などなど。ブラック企業経営者は、こうした言葉を実に巧みに用いる。そして社員は、いつしかブラック経営者に洗脳され、ブラック経営者の意のままに動く、ロボットと化す。「何かおかしい」と気づいたときは、もう手遅れだ。

・長く会社に居たとしても何のスキルも身につかない。スキルがないから転職もままならない。転職を考えられるのなら、まだ、マシだ。人によっては、ストレスから心身を病み、うつ病などの精神疾患で人生そのものを棒に振る。これがブラック企業に勤める人の悲しい末路だ。

・「「『無理というのは嘘吐きの言葉なんですよ』この言葉こそワタミという会社の本質を表している」と、元ワタミ社員・A氏(30代・男性)は言う。「無理したこともない人間に、生まれ変わる機会を与えてくれる。今でもワタミという会社を、私は愛している」A氏が社員として在籍した当時、1日15時間労働は当たり前、仕事でミスすれば上司から「窓から飛び降りろ」「お前なんか生きてる価値がねえ」などの叱責もごく普通にあったという。

・「毎日が忙しく、何かを考える余裕がない。でも、上司や同僚たちと一緒にいると、不思議な活気が出てくる。この会社に居続ければ、もしかすると自分も渡邊美樹のDNAを受け継いだいっぱしの外食マンになれるのではないか。と、ね」 今でこそブラック企業の代名詞のように認知されているワタミだが、その実像は「厳しい体育会」のノリだと話す。

・「男が男に惚れる――。渡邊美樹に惚れ。本社のある役員に惚れ。店長に惚れ。どの上司も皆、男気溢れるいい男ばかりでした。だから最後までついて行きたかった」

・元アルバイトたちは、昼間の仕事が終わってからA氏の店舗を手伝い、朝5時まで働いてから、昼間の職場へと通う日々がしばらく続いた。

ブラック企業に学ぶ、人間を”社畜”に落とす洗脳術

自衛隊新入隊員教育に学ぶ”社畜”養成カリキュラム

・ブラック企業経営者は、入社した新人に、まず最初にガツンとやっておく。これによって〝社員〟気取りで入社した新人は、一気に〝社畜〟へと堕ちていく。 最初に一発カマしておけば、もう後で労働基準法違反だの、パワハラだのを言うことはない。新人は「社会では何が正しいか」ではなく「経営者が正しいと思っていることは何か」を軸に行動するようになる。〝社畜〟の出来上がりというわけだ。

・新入隊員たちに「自分から入隊を希望した」「宣誓した」「立場上、一番下」という意識を、まずは植え付ける。もし、この場で「僕は違います」と言い出そうにも、新入隊員全員の場ではとても言い出せる雰囲気ではない。

ファミレスが新人アルバイトにカッコ悪いTシャツを着せる理由

・ファミレスをはじめとする外食産業のほか、建設業界、美容・理容業界でも、新人に服装の制限を設け、社内における身分が一番下であることを視覚的に認識させ、心理的にプレッシャーをかける。

・そもそも服とは、誰もが自由に選べるものである。その権利を奪うことによって組織に抗うことのない従順な人格、つまりブラック企業にとって〝使い勝手のいい〟人間へと変えていくのだ。

「もしかして給与が支払われない?」社員を狂わす悪魔の人心掌握術

・「日頃から、ピリピリした空気感を漂わせるのも限界がある。それでは社員が持たない。社員を安く、それでいて長く、文句ひとつ言わせずに働かせるには、社員ひとりひとりに『自分の働きが会社の利益を左右する』という意識を持たせることが大切」

・ブラック経営者にとっては、新人が「できない」と嘆くか、「ミスを犯す」瞬間が、勝負どころだ。 「ウチの会社なら新人といえども戦力だ。建前上、表向きはね。それで新人ができないだの、ミスしましただの言われると、これはウチの会社の収益性にも影響が出てくる。そんな人間をわざわざ〝置いてやっているのだ〟と、新人本人の骨身に沁みてわからせること。ここが大事だね」

・自分のせいで、会社に損害を与え、それでも雇ってもらえる……。この負い目がある限り、新人は古株になっても、経営者のどんな無理難題でも従うようになる。

お目付役の権限を与えた社員を置いておく〜”社内信者”をつくる〜!

・ブラック企業では、その業種・業態、企業規模を問わず、意外にも、人事についてはシステマティックに整っている側面がある。なので、働く側が不本意にも慣れてしまえば、心ならずもブラック企業に長居することになる。もっともここに落とし穴がある。ブラック企業に慣れた者は、 「もしかしたら、自分だけは、例外ではないか。ずっとこの会社に居続けられるのではないか……」  と思ってしまうからだ。

・「新人時代、とにかく締め上げる。しばらくそれを続けて、仕事を覚えた頃、入社して3ヶ月くらいから入社3年目くらいが、いちばん〝使い勝手〟がいい。その使い勝手がいい、2年目、3年目の社員に、新人教育を任せるわけ。新人のときにかなり締めたから、俺の怖さもわかっている。社内では、まず、俺の顔色見て動く。だから、多少無茶な指導もする。そうすると仕事は結構、回るもんだよ」

・「新人が何か文句を言っても、教育係のほうは自分が新人時代、とことん俺に締め上げられて、それから俺に認められた経験があるよね。だから、新人が疑問に思うことはすべてわかった上で、俺に成り代わって新人を説教してくれる。ありがたいね」

・企業規模を問わず、ブラック企業ではその多くは経営者が直接、新人指導を行わない仕組みを取っている。経営者のカリスマ性を演出する効果を狙ってのことだ。

・ブラック企業の経営者、そして経営者側にある社員は、「嘘つき」「詐欺師」「裏切り者」などの言葉を、社員指導のときに、頻繁に用いる。 「普通、人はさ、誰でも『嘘つき』『詐欺師』『裏切り者』呼ばわりされたくないわけ。何かおかしいなと思っても、相談する相手からも、『お前は嘘つきだ』と言われたら、これは自分が悪いのかなと思うよね。そこがポイント」  誰もが持つ、モラル、倫理観につけ込むといったところか。

・大人しく真面目で、上からの指示は素直に従いそうで、責任感が強い者。これがブラック企業の求める〝理想的な人物像〟だ。

・「よく考えてみて。何も知らない新人。これは使い物にならない。その間、社員教育、つまり古株から締め上げられているんだ。それで仕事を覚えるのが、まあ、半年目くらいからでしょう。それで2年目、3年目でもう〝古株〟って、そのこと自体、その程度の仕事だってこと。そういうことに頭が回らない奴が、2年、3年と会社に残ってるね。まあ、下の指導もして、仕事の引き継ぎもちゃんとしてもらわないと、会社としても困りますけどね」

・いい加減なように見えて実に戦略的な人事システムを敷くブラック企業。世間をよく知らない、真面目に生きて来た者に、その環境はあまりにも苛酷といえる。

社内での「地方ルール」を徹底させるには?

・一種の〝ムラ社会〟的な雰囲気を醸し出すことが、不正をも庇いあう社風作りに一役買っているというわけだ。

・要はアメとムチの使い分け。長年、ばら撒いたアメ=缶コーヒー1杯、これで社員たちの良心につけ込む。日頃、ムチばかり振るっていると、ちょっとしたアメがとてつもなく甘く感じる。だからこそ、給料の遅配も受け入れる〝社畜〟へと化す。

情報は徹底遮断!拘束時間を長くする本当の理由

・「下手に、外の話を聞きつけて、労基なんかにタレこまれてもかなわない。だからウチは〝仕事のための仕事〟をとにかく増やしている。それで社員たちは、社員でいる限り自分のことをさておいても、まずは会社のため――。そう考えるようになる」

・「だいたい5人に満たない企業で、定年まで雇ってもらえると思うほうも思うほう。しばらくの間だけいてくれれば、それでいいんだ。この仕事は、俺、1人でもできるような仕事だけど、手が回らないから、使い走りしてくれる人材を求めてハローワークで募集かけてるんだから。察しろよと言いたいね」

・早朝出社に直帰を認めないシステムなど、非効率的な時間の使い方を強いられる社員たち。家族や友人と過ごす時間は減り、自分の時間もなくなっていく。彼らがそれまで持っていた世の中との関わりは、どんどん希薄になっていくのだ。そんなつもりはなかったのに、ブラック企業での仕事が生活の中心となり、それまでは感知できていた周りの声や常識がすっと頭に入ってこなくなる。狙いは、ここだ。

・余計なことを考えない社畜は、こうして出来上がる。無意味なまでに膨大な作業を押しつけ、長時間拘束を強いるのは時間だけを奪っているのではない。思考能力もまた奪っているのだ。長時間拘束の背景には、こうした狡猾な意図が仕掛けられている――。

ブラック企業経営者の本音

「耐えろ。従順な人形を演じるんだ」マンション投資会社社長

・「〝使える奴〟を探すために、採用するんだよ。後は知らない」

・研修が始まったら、グループの長を務める中間管理職も必死に自分のグループの組織固めをする。だって、一人でも辞めたら、自分の成績に響くんだから。 だから、辞めたいと言い出す奴には「クズだ」「カスだ」と罵る。そんな人間は自分のグループにはいないって雰囲気作りをするんです。

・1年目、2年目ではそう簡単には辞めさせません。でも、3年目から5年目になると用済みの社員は整理していきます。そうしないと、年齢の高い上が詰まってきてしまうから。

・新入社員が営業スキルを身につけて、お客様から絞れるだけ絞り取ると、ちょうどいい年の頃になるんです。そのお客様と弊社とのご縁も薄くなる。若かった営業も30歳前後の年齢。この業界でこの先やっていけるか、いけないか、自分でわかる時期ですよね。

・サラリーマンにとって辛いのは「自分よりデキの悪い人間が評価される」ことなんです。

・我を出さない。決して自己主張しない。自分の頭で考えてはならない。これさえ守っていれば、世間で過酷といわれる業界、どこでも生き残れるんじゃないかな。生き残ることを目的にすればいいんです。そしたら、ちっぽけなプライドなんて捨てられますから。

・耐えること。そして従順な人形を演じること。演じるんです。本当に従順な人形になってしまえば、生き残ることは無理。いい時期に整理、リストラされてしまうから。

「華やかに見えるが、実態は手配師」ADは見解者・経営者の苦しい胸中

・僕が番組を作っていた頃は、ADとして下積みをして3~4年もすれば、そこそこ見込みのある子はディレクターに昇格させることができたんです。僕の裁量で決められた。ところが今は、番組の求めに応じてADを派遣するだけだから、それができない。その子が派遣先で頑張ったところで、番組が終われば僕の会社に戻ってくるでしょ。で、次のオファーを待つわけだけれども、そのオファーっていうのはADとしてのオファー。つまり、ADからディレクターへ昇格するチャンスがないってことなんです。ADは一生、ADのまま、使い捨てられてしまう。この業界構造をきちんと説明できないもどかしさはあります。

「社員は消耗品だ!」零細IT企業 経営者

・だいたい、募集かけてるときにやな、それとのう、ウチの事情わかるように書いてんねんで。それで察して欲しいわ。

・定年なし。これはやな。定年があらへんのや、ウチが辞めてくれゆうたらいつでも辞めてもらうゆう意味や。

・ハロワで社員募集かけてみ。そしたら、そんなんいっぱい来よるで。そもそもハロワゆうのはな。そこそこ経営がきちんとしてる会社は使うことあらへん。考えてみ。そんな会社は自力で社員探して、雇いよるやんか。  しかし、ウチみたいな零細、なかなか社員探すこともでけへん。せやからハロワを使って募集かけるんや。それは仕事を探すほうも一緒やな。20代の若い者やったら、それこそ経営のちゃんとした会社に入れなかった。あるいは司法試験だの、公務員試験だのなんだのを受けてきて、結局、受からへんで、仕方なく就職を探す。そういうんが集まる場所、これがハロワの現実や。はっきり言えば就活では、条件悪いわな。会社も応募する側も。

・経営者〟ちゅう仕事、職業やな。それ以上でも、それ以下でもあらへん。別の言葉でいえば商売人やな。モノを作って、それでカネを得る。自分で仕事取ってこられへん社員に仕事を与える。その代わり社員の給料は安く抑えて、その上がりを掠め取る。

「パートにもサービス残業させる管理術」 大手外食チェーン産業 ファミレス店長

・仕事に対する自覚ですね。勤務時間の考え方といえばいいでしょうか。もちろん、問題を孕んでいることはわかっています。しかしながら現実問題としてココを理解してもらわないと現場は回らない。それが外食産業の現実なんです。

〈大手外食チェーン店の勤務時間の考え方〉
1 たとえどんなに忙しくても、シフト通りの時間にタイムカードを押す。
2 もし、シフト時間中に仕事が終わらなければ、その仕事を終えるまで退勤してはならない。
3 2で行った仕事は、自分の力量不足によるものだから、パート、アルバイト代金は発生しない。

・桧垣 アルバイト、パートも、古株になれば昇給させなければなりません。それはマネジメントサイドの立場からは避けたいことです。かといって、露骨な追い出しもできない。だから、古株のパートさんを使って、社員の立場では言いにくいことを言わせたりもします。
――お話の最初に出てきた、〝勤務時間の考え方〟もそうですね。
桧垣 古株のパートのおばちゃんが、新人パートのおばちゃんに〝勝手に〟言ったことにできますからね。役所にタレこまれても、僕のあずかり知らぬところで起きた話。責任は問われませんから。

ブラック企業の最新事業と未来予測

ブラック企業の原型!? 某大手宗教法人のビジネスモデル

・世のため、社会のためと言いながら、自分たちの収益性しか考えていない。これも、宗教とブラック企業は共通している。

・ブラック企業、宗教団体、どちらもそう簡単に辞めさせてくれない。もし辞めた者が出たならば、残った者がとばっちりを食う。これも両者の共通項なのだ。

・結果さえ出せばエリートさえ出し抜ける点も、宗教とブラック企業で合致するのは言うまでもない。ただし俯瞰してみれば搾取の構図から抜け出せない。それどころか、頑張れば頑張るほどアリ地獄のように深みに落ちていくハメになる。このことに、私たちはもっと気を配る必要があるのではないだろうか。

社員の切り方 最新レポート「資格を取れない奴は去れ!」

・企業が求めている資格を取得できなければ降格され、場合によっては退職を余儀なくされる――そんな〝資格ハラスメント〟が、ここ最近増えつつある。

・自発的と言いながらも、社員は「合格します」と宣言して受験に臨む。  結果、不合格となれば、企業側は「仕事への向上心がない」と見なす。そしてこれを理由に社員を降格、もしくは退職にまで追い込む。それも、あくまでも自発的にだ。こうした〝資格ハラスメント〟は、今やIT系企業ほか、金融、建設関係、メーカー各種と業態を問わず行われている。

・企業側がこうした資格取得を命じるのは、まずひとつには、社員の情報を遮断することにある。長時間の労働を強いるパターンと一緒だ。これまでは仕事に関係のない業務、例えば報告書の作成などが、これに充てられた。  しかし、最近では無理な資格取得が社員の情報遮断として企業側が用いていることが、ネットなどでも広く伝えられるようになった。  資格取得はあくまでも業務の一環にほかならない。社内に拘束していれば残業と見なされる。もし労働基準監督署に踏み込まれでもしたら、企業側が不利な立場に立たされる。  だが、資格取得を命じ、その受験勉強をさせるのなら、社内に社員を拘束せずとも社員の自由時間を奪うことができる。

・資格ハラスメントは、試験に合格すればクビ切りや降格は今のところひとまずは免れる傾向にあるようだ。

まだまだある! ブラック企業の3大ハラスメント

・理由のあるなしにかかわらず、社員を罵倒する。そして、ありとあらゆるハラスメント(嫌がらせ)の限りを尽くす。被害を受けた社員が声を上げると、その声を搔き消し、ハラスメントの事実、そのものをなかったことにする。その手口は、実に周到かつ緻密だ。

セクシャル・ハラスメント

・年々、セクハラへの理解が社会で定着しつつあるという。だが、現実は必ずしもそうではない。

・女性社員の間では、これに同調する動きは、意外にも少ないという。「セクハラ被害を受けるのは、女性の側にも隙がある」という価値観が根強いからだ。  逆に「セクハラだ」と訴え出る女性社員は、社内で白眼視される。何でも正論を振りかざし、職場の和を乱す空気の読めない人間という評価が女性にはずっとついてまわる。結果、被害者であるにもかかわらず、社内に居づらくなり、遅かれ早かれ、自発的に職場から追われることになる。

アカデミック・ハラスメント

・大学社会は世間とは隔離され、企業とは異なる価値観が蔓延っている。だから、世間一般の常識が通用しない。ごく一般的な常識、モラル、そして法律をも超えた秩序に支配された世界だ。

・これまで大学は、大学自治の観点から、その内部を監視する者が長く存在しなかった。そのため学内の不祥事はあくまでも内部の話として隠蔽されることがほとんどだった。こうした閉鎖性に基づく大学のブラックぶりにメスが入ったのは、ごく最近のことである。今後、アカハラ事案はこれまで以上に、表に出てくることが予測される。

カラオケ・ハラスメント

・職場の懇親目的に、カラオケが用いられることは多い。飲み会の後、カラオケボックスへ。スナックで飲みながらカラオケを。歌うことが好きな者にとっては、なんてことはない。だが、歌うことが嫌い、苦手、歌が下手でそれを揶揄される者にとっては、この上ない苦痛である。  そんなカラオケで、歌いたくない者に歌うことを強要する、歌の下手さを揶揄することをカラオケハラスメント、略してカラハラという。

・今までカラオケで歌わず、座をシラケさせたことも何度かあった。だが社内では、音痴であることをからかわれるだけで済んだ。しかし、今回は担当先を外された。仕事そのものを奪われたのだ。

「ブラック企業の今後」についての論考

・過去に世間を騒がせた宗教団体大手では、批判者からの声を封じ込める、あるいは内部の不祥事告発など、不利な出来事が表面化した際には、法的措置に出て声を封じ込めてきた。いわゆる「恫喝訴訟」というものだ。  SLAPP(strategic lawsuit against public participation)訴訟と呼ばれるこの手法は、立場の弱い個人にとって、精神的にも経済的にも追い詰められる厳しいものだ。

・大手企業のみならず、SLAPP訴訟をはじめとする法的措置を用いた従業員への恫喝は、中小・零細企業にも波及しつつある。

・ブラック企業は、従業員がどのような動きを取ろうとも、企業側が有利なように事を運ぶことに長けている。従業員がどんな動きをするか。企業側がどう動けば、従業員は心理的に追い込まれるか。そのすべてを知り尽くしているといっても過言ではない。人を酷使し、使い捨てるためのノウハウを知り尽くしたプロである。とても素人が太刀打ちできる相手ではない。

・従業員規模100名のある企業経営者は、 「人件費ほど企業にとって無駄な出費はない。どうやってこのコストを削減するか、知恵を絞っている」と言う。そして厚生労働省の「ブラック企業調査」で調査対象となった企業は、従業員から労働基準監督署に通報されたり、何らかのトラブルが露見した、いわば「札付き」の企業である。 「要するに、やり方が下手だった。それだけ」と不敵な笑みを浮かべて言う。 企業側が周到な対策を練れば、いくらでも従業員を企業側に都合よく、安く使うことができると、この経営者は豪語するのだ。

・かつて、自身はブラック経営者だったというある50代男性は、 「勤めた者が退職しても、ウチの企業のノウハウが外に漏れないよう、何のスキルも身につかないように配置には気を配った」  と語る。  もちろんこうした企業でも、従業員が安心して長く勤められればいい。だが、ブラック企業では、そもそも従業員が長く勤めるための組織作りを行っていない。

・法的措置に訴えたところで、実に巧妙な対策を練っているブラック企業には、なす術もない。ならばこうした現実を受け入れ、ブラック企業に勤めている間は苦行の場として割り切り、次の転職先、進路を考えたほうが、よほど前向きだ。今、〝仮面社畜〟という言葉が新たに出てきている。企業に絶対服従しつつも、自分自身を見失わない。どんなに理不尽なことがあっても、〝こうした場〟だと割り切って逞しく生きていく。もし、ブラック企業に迷い込んでしまったならば、一歩も二歩も引いて、そのブラックぶりを楽しみつつ、次の就職先を決めるまでの繋ぎとして、逆にブラック企業を〝使い捨て〟にする。そんな視点を持ちたいところだ。

・これからもブラック企業は、形を変えて増え続ける。そのとき、従業員の側が逆に「ブラック企業を、どう使い捨てるか」が、厳しい社会を生き抜くポイントではないだろうか。

ブラック企業経営者の本音 (扶桑社新書)より)

自分がこの本を読んで感じたブラック企業の大きな問題として、自分が感じていることは、別の文脈から見れば素晴らしい企業であることが多いということです。

常見陽平さん普通に働け (イースト新書)という本で、ブラック企業と呼ばれている企業が経営学の授業では、ベストプラクティスとして出てくるとあるようなことがあるとありました。

ワタミの元アルバイトが手伝ってくれた話なんて、ブラック企業という文脈がなければ感動話として使えそうな話もありましたし、これだけブラックと呼ばれていても、ワタミに感謝していると言っている人がいるのは、このように別の側面から見たらやっぱり素晴らしい部分があるからだと思います。

またブラック企業に対策するすべとして、「法的措置に訴えたところで、実に巧妙な対策を練っているブラック企業には、なす術もない。ならばこうした現実を受け入れ、ブラック企業に勤めている間は苦行の場として割り切り、次の転職先、進路を考えたほうが、よほど前向きだ。」というようにあります。

本書に出てきている経営者はこれができた人と言えます。搾取する側だった人が苦行を乗り切って、搾取する側に回っているということです。

マンション投資会社の人が言っている「我を出さない。決して自己主張しない。自分の頭で考えてはならない。これさえ守っていれば、世間で過酷といわれる業界、どこでも生き残れるんじゃないかな。生き残ることを目的にすればいいんです。そしたら、ちっぽけなプライドなんて捨てられますから。」「耐えること。そして従順な人形を演じること。演じるんです。本当に従順な人形になってしまえば、生き残ることは無理。いい時期に整理、リストラされてしまうから。」というのは本当にそのままですね。

搾取する側に回ることはいいことではありませんが、この人のように、自分を見失わずに耐えつつ、成長していくという姿勢はどこにいっても必要なことだと思います。

また対策方法として、NPO法人 POSSE 労働相談を中心に、若者の格差・労働問題に取り組むNPOです。のような、NPOなどに相談していくというのも一つの有効な対策方法です。

ブラック企業に搾取されないようにするためには、このようなブラック企業がどのような手法をとっているのか、どのように考えているのかということを知っておくことが重要だと思います。

そうすると、自分が今ブラック企業にいてもある程度冷静に対応を考えることができると思いますし、どうしてもブラック企業にしか就職できないということがあったとしても、それを理解しながら就職したりすることができます。

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