3ヶ月限定販売! AIの最先端・未来を感じられる良書「人工知能、ロボット、人の心。」

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 -  書評

湯川 鶴章さん人工知能、ロボット、人の心。 (TheWave出版)を読みました。

この本は内容はもちろんですが、特徴的なのがこのように3ヶ月間の期間限定で売られていることです!

2015年冬、3ヶ月限定出版の電子書籍です。情報は「なまもの」。ご満足いただけるために消費期限を設けました。

今、社会、ビジネスに最も影響を与えるであろうと見られているのが、人工知能、ロボットの急速な進化です。人工知能研究における50年来のブレークスルーがあったおかげで世界中のコンピューター研究者が、人間の脳を模したコンピューターのあり方に再び注目し、次々と技術を進化させ始めました。

また日本では、ソフトバンクが世界に先駆けてコミュニケーションロボット「Pepper」の大規模展開を始めようとしています。こうした流れを受けて、世の中はどう変化するのでしょうか?日本のビジネス環境はどう変化するのでしょうか?

この電子書籍はITジャーナリストの湯川鶴章の取材メモと、湯川鶴章が主宰する少人数制の非公開勉強会「TheWave湯川塾」での議論のメモで構成されています。オフレコ部分は削除してありますが、かなり生々しい議論も含みます。人工知能、ロボットの領域で最先端の研究者やビジネスマンが今、何をどう考えているのかが分かる内容となっています。

そして、作者の湯川 鶴章さんが取材などを通して、集めたローデータがたくさんあり、最低限しか編集の過程を経ていないようなので、生々しい内容になっているのが非常に面白いです!

1/19発売の3ヶ月限定なので、発売期間はあと1ヶ月しかないので、早めに買っておくのがオススメです!

 

 

人工知能の急速な進化が引き起こすビジネスチャンス

東京大学准教授 松尾先生へのインタビュー

・Deep Leaningは、50年来のブレークスルーです。 50年来の難問は「表現を獲得する」ということ。Deep Learningが、それを解決する手がかりを与えてくれました。

・これまでのコンピューティングはデータを扱うときにデータを前処理、加工して、変数に直すしかなかった。その前処理によって、そのあとの処理の精度が大幅に変わってくるんです。 人間の場合はその前処理を無意識にやっている。 視覚にしろ、聴覚にしろ、それ以外のデータにしても、人間の場合は、なんとなくここが重要だということを、しばらくすると自然につかんでしまうんです。 それを今までのコンピューターは、できなかった。ところがDeep Learningはそれを可能にするめどを示しています。

・人間の赤ちゃんは、2歳ぐらいに言葉を覚え始めます。それで一気に言葉の数が増えていくんです。そこに至るまでに赤ちゃんの中で概念が獲得されているわけです。大人に教えられなくても、概念をつかんでいる。前処理をしているんです。 前処理の部分を、人工知能ではDeep Learningがやってくれるんです。

・次のようなロードマップで技術革新が進むんじゃないかって思っています。
(1)画像から画像特徴の抽象化
(2)音声などマルチーモーダルなデータの抽象化
(3)自分の行動のデータと観察データを含めた抽象化(赤ちゃんが0歳や1歳のときにやっていること。前に進む、ドアを開けるなどといったことができるようになる。自分が動くことで、モノが変化することを理解する。行動計画につながっていく)
(4)行為を介しての抽象化(視覚、聴覚だけでなく、自分が触ったり動かしたりすることによって、カテゴリーをさらに分類する。ガラスを認識するには、ガラスは割れやすいという認識が必要。自分が動くことで、モノが変化するということを利用して、モノを理解していくステージ。これによって壊れやすいものをやさしく触るなどができるようになる)
(5)概念を抽象化できるので、それを言語にマッピング(モノの存在を理解できるようになったので、そこに言葉を紐付けていく)
(6)言語理解した上で、ウェブや本を理解し、ますます賢くなる(言葉とモノが紐付けられたので、より多くの知識を得ていく)

・技術的に見ると、今までの人工知能の発展が、表現学習というところで抑えられてきたんです。表現を獲得するということができないから、いろいろやってきました。ところがそれを超えることができたので、技術的に見ると、この先に大きな山があるように見えないですね。社会的にそれを許容するべきかどうかという議論は今後あるかもしれませんが。技術的には、ここが難しそうだなというのはそれほどないです。当然、それぞれ難しいんですけど、やればそのうちできるだろう、という感じなんです。

 

無意識の領域を再現できた

ドワンゴ人工知能研究所 山川宏所長

・ニューラル・チューリング・マシンはすごいです。プログラムを作れるようになったんです。まだソート(並べ替え)アルゴリズムくらいですが。でも、それができるようになった意味はすごく重要なんです。  「シード(種)AI」という言葉があります。種になる人工知能という意味です。人工知能が自分で自分を修正できるようになれば、急速に進化するはずです。

ーー金融市場などで、ほぼ完璧な人工知能が登場すれば、金融市場は成立しなくなりますよね?
人工知能を独占した企業や人のところに富が集中しますね。そうなってくると、技術の問題ではなく、社会制度の問題になってくると思います。人工知能に仕事を任せる社会に向けて、どのようになめらかに移行していくのかが大事です。もし本当に2045年に人工知能に人間が追い越されるのであれば、最後の10年くらいはすごい勢いで変化が起こるでしょうから、それに向けてどう備えていけばいいんでしょうか。    またそのころにはモノが足りないのではなく、精神的な充足感が足りない、ということが問題になっているかも。

ーー宇宙や心の謎の解明って、人工知能にやってもらったほうが早いという話もありますが。
人間には認知能力の制限がありますからね。人工知能だと、人間が持つ制限をかなり外せる。人間では到達できないところに到達する可能性は、確かに高まると思います。ただ人工知能が謎を解明してくれても、人間にはそれが真実なのかどうか感覚的には理解できないでしょうけどね(笑)。

 

脳を模したソフトと脳を模したハードの合体で、人工知能はさらに進化する

ーー脳を模したソフトである人工知能が、脳を模したハードであるIBMのICチップ「シナプス」に搭載され、それがいろいろな機械に搭載されていく。当然ロボットにも搭載されていきますよね?
そうですね。最初は監視カメラなどの画像認識系のところから入っていくのでしょうが、最終的にはロボットに乗っていって現実の世界とオーバーラップしたような形になっていくのかもしれません。もしくはロボット自体も必要でなくなる世界になるかもしれないですね。
ーーえ?ロボットが必要でなくなる?どういうことなんでしょうか?
人間が目で見るものと、バーチャルなものが重なっていくと思うんです。例えばGoogle Glassなんかそうですよね。それがさらに先に進めば、人間の脳自体に何らかの作用をして、直接コンピューターとやり取りする世界もありえるかもしれません。そうなればロボットと会話して、ということも必要なくなる可能性もあると思います。
ーー高度な人工知能を搭載したロボットに何かの計算処理を頼まなくても、人間の脳自体が高性能になっていく可能性があるということですね。人間の脳が進化すれば、人間を超える人工知能は確かに不要になりますね。ロボットは、あくまでも人間の言うことを聞くだけの機械になります。人間と対等、もしくは人間を超える知能を持ったロボットは不要になりますね。でも僕は脳の中にICチップを埋め込むというやり方には抵抗があるんですけど。

 

IoT×人工知能で、人間の脳の限界を超える

プリファード・ネットワーク代表西川徹氏へのインタビュー

・これからは、デバイスへの理解が必要になると思います。デバイスにはアナログの要素が含まれます。自動車なんかは特にそうですね。自動車の作り方を理解していないIT系の人には、絶対にいいものを作れない。これからいろいろなデバイスにITを組み込んでいくには、ITの人はそのアナログの部分の理解しなければなりません。Googleが自動車メーカーから大量に人材を採用しているのは、そのためです。ヘルスケアも同じだと思います。われわれも生物学をしっかり勉強しないといけないと、メンバーの間でいつも話しています。今は、京都大学のIPS細胞の研究チームと組んで研究を進めています。コンピューターサイエンスだけでは、IoTを発展させることはできないんです。なのでIT産業の中心が移っていくのかなとも思っています。ウェブの世界を離れてIoTの世界になると、従来型産業の大手企業が強い部分もまた出てくる。でも大手がコンピューターサイエンスを正しく理解しているかというと、そうではない部分も多い。両方を理解して研究を進めていかないと、IoTは発展していかないんじゃないでしょうか。

 

ソフトバンクのPepper

ソフトバンクロボテックス株式会社プロダクト本部PMO室 室長林要氏講義メモ

・Googleはウェブ上のユーザーの行動履歴から人間を理解しようとし、FacebookやLINEは友人同士のやり取りを通じて人間を理解しようとする。Appleは、スマートフォンの利用を通じて人間を理解しようとしている。それらとはまったく別の側面からの人間理解。家庭の中での行動を観察したり、ロボットとの対話の中で見えてくるユーザーの志向。先行するテクノロジー企業がまだ踏み込めていない領域での人間理解のプラットフォームを取っていこうという考えだ。

・実はソフトバンクの感情認識パーソナルロボットPepperは、これまでに開発されてきた典型的な人型ロボットとはいろいろと異なる点が多い。最大の違いは目指す方向性。これまでの人型ロボットの目標は、人間を模倣した運動機能を身につけることだった。一方でPepperは、自然なコミュニケーションができるようになることを目標にしている。

・ロボット研究者の間で「強いロボット、弱いロボット」という概念が議論されるようになってきた。「強いロボット」とは、目的の行為を自分一人で完全にできてしまうロボットのこと。当然これまでのロボット工学はこれを目指してきた。一方で「弱いロボット」は、人間側の歩み寄りを期待して作られているロボット。

・人間とロボットが共存する近未来。ロボットは人間を肉体労働から解放するだけのものではなく、人間の心の豊かさを支援してくれる存在になっていくのかもしれない。その後者の領域を、Pepperは目指しているわけだ。

・人は、物体を見た瞬間に脳の中のモードが変わると言われている。人型ロボットを見た瞬間に、人はロボットの行動に対して繊細になる。機械を見るより人間を見るのに近い目でロボットを見るようになる。

・これは実は人間の能力がすごいからこそ起こること。人間は社会性の中心がどこにあるのか、一瞬で見抜く事ができる。社会の主役が一瞬で変わって、問題があるのはロボットではなく自分にあると感じる感覚は、まるで不思議の国のアリスの世界に迷い込んだ様な感じ。ちょっとびっくりする。

 

Watson

IBM元木剛氏講義メモ

・ーーアプリ開発者にとって、学習ロジックを準備するのは大変なのではないでしょうか?
いや、機械学習なので、アプリ開発者が学習ロジックを準備する必要はない。機械学習は、たくさんのQ&Aを投入することによって、ある意味自動的にロジックが出来上がっていく。もちろん元々のロジックというものは存在するのだけれど、それをどう組み合わせるか、どういう重みつけをするかは、明示的に教えるのではなくて、例をもって考えさせていく。それがプログラム的なアプリケーションと違うところだ。

 

大阪大学 石黒浩教授

・人間は複雑なんだけど、まったくでたらめに動いているのではなくて、なんらかの原理、特徴があって動いている。それをわれわれは心と呼んでいるのではないか。お互いに心があると思うけど、実際に心があるのかどうか内省できない。でも互いにあると感じる。つまり社会的な相互作用の中に現れる現象としては、心というものはあるが、実際には単なる原理、特徴にしか過ぎないのではないか。   同様に人間のような対話可能な複雑なシステムが、行動の裏になんとなく何かぼんやりした根本原理みたいなものを持っていれば、われわれはそれを心と感じるかもしれない。   それを証明するには、ロボットを作って、だれもがこのロボットには心があるって言いだしたら、そのロボットの中身を見ればいいという話になる。何もないということがわかれば、複雑なシステムで人とコミュニケーションできるものには、ある一定の複雑さを超えると心のように感じるものが表出すると証明できる。   僕の目的はそれ。

・正しいことは、多くの人の理解できる範囲を超えている。これから理解できる人と、理解できないまま生きていいる人の二極化がさらに進むと思う。

・カウンセリングは増えている。肉体労働から解放されて、考える時間が増えているから。   そこにイノベーションが起こるかも。脳科学が発達して、脳の活動をモニターしながら、安定状態に持っていくような技術が近い将来出てくるだろう。ニューロフィードバックの技術は、結構僕ら研究してますけどね。   物理的なタスクをロボットがやってくれると、今度は、精神的なところに技術の焦点が当たるはず。

人工知能、ロボット、人の心。 (TheWave出版)より)

 

意識、知能、社会、AI以外の内容こそ面白い! 『東大准教授に教わる「人工知能って、そんなことまでできるんですか?」』で、東大准教授に教わる「人工知能って、そんなことまでできるんですか?」という本の書評も書きましたが、AIを中心とした未来について語られた本はテクノロジー以外の部分にこそ面白い内容があるように思います。

この本も、人の知能や心、ロボットについての話がたくさんありますし、湯川 鶴章さんがもともとITジャーナリストなので、AIを絡めた未来のビジネスについての内容も非常に面白いです!

 

シンギュラリティなどの近未来的な話もたくさんあって、とてもワクワクできる内容です!

発売期間は残り1ヶ月しかないですし、とりあえず買ってみて損しない一冊です!

 

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