全ての人に必要な能力「質問力」!『コンサルタントの「質問力」 「できる人」の隠れたマインド&スキル』

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 -  書評

質問力に関する二冊目です。

前回は弁護士による著作でしたが、今回はタイトルの通り株式会社HRインスティテュートというコンサル会社の社長である野口吉昭さんの著作です。

もう一つの質問に関する書評はこちら。

人生を充実させる質問の方法! 「人を動かす質問力」 | Kobayashi Blog

 

コンサルタントの「質問力」 (PHPビジネス新書)というだけあって、ビジネス色の強い一冊です。

 

 

・いい質問は、いい空気を作るし、いいコミュニケーションを作る。いい質問は、相手を元気づけるし、楽しくさせる。いい質問は相手を動かし、成果を出すプロセスを作る。いわばいい質問とは、「動機付け」の結節点であり、エネルギーの素なのである。質問は、そのときの言葉だけではなく、準備・本番・アフターというプロセス全体でもあり、質問する任編の人生そのものとも言える。

 

その道のプロは「質問力」が命

・「すべての仕事の基本に質問力あり!」

・「質問力」があれば、状況把握が的確になる方、目標の設定と目標達成のための手段の選択もシャープになる。その後の努力が、成果や評価に結びつく可能性が高くなる。

・質問力を磨くということは、整理し。体系会、本質を探究し、解を見つけることを意味する。それはこの商品開発に置ける、「ニーズを整理し、求められる本質をウォンツをシーズで創出すること」と非常に似ているのだ。

・優れた質問力とはニーズを整理し、深い分析を展開し、さらに独自の想像力・企画力・コンセプト力などの能力を駆使してニーズをウォンツに消化することができる魔法の能力なのだ。

質問力のある人①聞く態度を身につけている

・「トップ営業マンは自分のこと・自社のこと以上に、相手のことを考えているからこそ顧客から信頼を得られるんだ」

・トップ営業マンは話をすることが上手いわけではない。話を聞くことが上手いからトップ営業マンになれたのである。もっと言えば、話を聞くだけではなく、深く心の声を聴けるかどうかがカギになる。

質問力のある人③鋭い質問で相手を感動させる

・鋭い質問や深い質問は、「おっ、彼はモノを見る力がある人間だな」というちょっとした感動をもたらす。逆に凡庸な質問は、「なんだ、この程度か」という失望を相手に与える。

質問力のある人④相手を積極的に自己開示させる力を持っている

・大事な個人情報は「聞き出す」のではなく、「つい顧客が口走ってしまいたくなる」状態を作ることが大切だ。

・優秀な営業マンは積極的に自己開示させる能力ではなく、世間話的な話から情報を得る能力もあわせ持っているのである。

質問力のある人⑤物語を聴く力を持っている

・相手が語る物語に耳を傾ける能力は、正確には「質問力」に該当する力ではないのかもしれない。「質問する力」よりは、「相手のメッセージを読み取る力」に当たるからだ。しかし相手のメッセージを読み取れなければ、適切な質問を投げ返すことはできない。質問力を磨く上で、その前提として身につけておきたいスキルである。

質問力のある人⑧空気を読むのがうまい

・TPOに最適なものをゼロベース志向で組み合わせることができる人が、本当のプロフェッショナルなのだ。

・空気を読める人間でありたいものだ。空気を読める人間はいい質問をする能力がある。空気とは質問の背景そのものであり、時に本質を示すものでもあるからだ。

 

 

・質問力のある人は、聞く態度を身につけており、時に鋭い質問によって相手との信頼を深め、相手に積極的に自己開示させる力がある。そして必要によっては、事実(ファクト)によって全体像を指し示すことができ、本質を突く鋭い質問もできる。また、人が語る物語に耳を傾ける力を持っており、場の空気を読むこともできる。

・「聞く態度を身につけている」「鋭い質問力で相手を感動させる」「事実を使って全体像を示す」「相手を積極的に自己開示させる力を持っている」「物語を聴く力を持っている」「空気が読むのが上手い」

コンサルタントの質問力①仮説力

・明確な言葉にできていないが、なにかそこに問題があることを感じ取っている相手であれば、深い質問がフックになって、自己の潜在意識に問いかけ、気付きが生まれ、深い言葉で答えを紡ぎだし始めるかもしれない。

・深い結論を出すためには、深いレベルで物事を捉える必要がある。広さ・大きさ・高さ・深さ・自分らしさといった軸でわかりやすく整理し分析し、ポイントを突いた質問をすることで、深い結論が導きだされる。そのためにはこの仮説力がカギを握るのだ。

コンサルタントの質問力②本質力

・質問の「質」とは、「本質を質す」という意味と考えるべきだろう。本質力とは、場を「見える化」し、「論理的に整理」し、内容の「絞り込み」をし、最終的に「ワンメッセージ」に凝縮できる力をいう。

・質問を重ねることで、頭の中でうごめいているさまざまな課題の中から、本質的な課題は何かを探り当てていくのだ。トヨタでいうところの「なぜを五回繰り返せ!」は、本当の芸員=真因を探求するプロセスをわかりやすく表現した口グセだ。

コンサルタントの質問力③シナリオ力

・シナリオ力とは。質問のプロセスをデザインできる能力である。大きな流れを読みながら、その質問プロセスのゴールに向けて、適切な質問を相手に投げかけることができる能力だ。頭の中のフレーム(枠組み)にブレがなく、相手からの返事を整理して理解することができ、会話が脱線したときには、適切に軌道修正ができる能力でもある。

・どんな言葉で、どういうタイミングで、どう質問するか?これがシナリオ力のポイントだ。

 

 

仮説力がなければ話は始まらない

・仮説には二種類ある。一つは過去のデータや情報を分析して、仮説を立てる。いわば過去から歴史を学び取る「過去〜現在軸の仮説」である。もう一つは現在から未来を展望する「未来軸の仮説」である。仮説検証型経営では、過去〜現在軸から未来軸の仮説を考え検証していくことになる。

・質問力を磨きたいなら、仮説を立てるための事前リサーチを絶対におろそかにしてはいけないプロセスである。

「質問ツリー」を立てる

・ロジックツリーにはボトムアップ型とブレイクダウン型があるが、私はこの二つを組み合わせた「蝶ネクタイチャート」を活用している(これについては拙著コンサルタントの「現場力」 どんな仕事にも役立つ! プロのマインド&スキル (PHPビジネス新書)でも説明している)。

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#37.チャートの使い方…あるいは効果的なメモの取り方より)

・コンサルタントの仕事とは、バラバラだった課題を一つにまとめることで目標を明確にし、今度はその目標を実現するための展開を図る。収束して拡大させる作業だと言える。だから蝶ネクタイチャートが使えるのだ。

相手の心を開く「呼び水」の質問とは?

・カウンセリングの基本は「傾聴」と「共感」

・傾聴とは、相手の話に耳を傾けて熱心に聞くこと。(中略)とにか、心の中にあることを傾聴し、共感しなければならない。

・共感とは、相手の感情、意見、解釈を、自分の価値判断抜きで、そのまま受け止めることである。

・相手の好奇心を引き出すための、あるいわ相手に新たな気付きをもたらすための呼び水となる質問をするためには、相手の今いる立ち位置よりも、一歩先の質問をすることである。(中略)ホンダの藤沢武夫の言葉、「三歩先を読み、二歩先を語り、一歩先を照らす」という妙が重要だ。

・呼び水となる一歩先の質問をするためには、情報を集め、分析し、まず相手の立ち位置がどのあたりなのかについて仮説を立てなくては行けない。そして様々な質問をする中で、知識の量や興味関心など、相手の立ち位置を探っていく。そして「ここがツボだ」という仮説を立てて、呼び水となる質問を相手に振るのである。

コミットメント力で、相手の懐に入る

・仮説に迫力があり。仮説に思い入れがあると仮説としての「スゴみ」が増す。スゴみのある仮説を元にした質問は相手を動かし、より本質に近づきやすくなる。

・質問は、「なにを聞くか」とともに、「どんな思いを持って聞くか」がとても重要になるのである。

 

 

「本質力」こそ、こだわりの質問を生むエッセンス

・本質に一人で迫るのは困難を伴う。そこで相手に質問を投げかけて、それに答えさせる中で、世の中の常識とされていることの矛盾や曖昧さに気付かせ、相手が本質に到達するための手助けをするのが、ソクラテスの産婆術である。

・そもそも本質力とは。事象の「見える化」を通して、わかりやすく「論理的に組み立て」、重要なことに「絞り込む」能力である。

相手の話を引き出す「うなづき」と「まとめる力」

・聞くことの基本の基とは、うなづきと短いコメントと言ってよい。

・質問とは、言い方を変えれば「人に話してもらう」という行為である。どういう聞き方が相手にとって、「話しやすい」のは知ることはとても重要である。話しやすい空気を作ることが、本質に近づくことにもなるのだ。

・うなずきや短いコメントによって、相手に喋らせながら会話の主導権を聞き手が握ることが可能になるのだ。

・まとめる力を更に細かく分類すると、「リピート」「言い換え」「組み合わせ」などに分けることができる。(中略)そしてもう一つ重要なのが「組み合わせ」。

「鳥の目」と「虫の目」で、緩急自在の質問を

・鳥の目とは。高い視点から物事を俯瞰する目。また虫の目とは.対象物に近づき、細部まで視点を行き届かせる目のことである。

・帰納法的アプローチも演繹法的アプローチも大切なのは客観性、論理性だ。「見える化」してから、それをいかにして、「論理的な質問」に仕立て上げるかがポイントになる。

・矛盾を組み合わせてまとめることで要点を抽出し、本質に迫って行くという手法がある。相手の矛盾を鋭くついていくことで、論理の矛盾を本人に気付かせ。本質に迫って行くという手法もある。

・大切なのは、質問のバリエーションを豊かにすること。カウンセラーのように傾聴と共感を持って相手の話を聞くことができる一方で、優待離脱して客観的な立場から相手に質問できる視点を確保しておく。また厳しく鋭い質問を続けた後に、ふっと優しい言葉を投げかける。すると相手はくらっと心が由来で、つい本音を喋る。

質問は短く、本質を凝縮した「ワンメッセージ」に!

・文脈を凝縮して話す能力を磨くことは、文脈を凝縮して質問する能力を磨くことにも繋がる。エッヂがたったメッセージ、文脈の流れが、本質を掘り出す質問となるのだ。

 

 

「シナリオ力」で、質問の目的を達成する

・次にするべき質問を二つか三つに絞り込み、それぞれの質問をしたときのシナリオを立ててみる。そして候補の中からもっとも効果的だと思われる質問を選び出し、決断する。もちろんインタビューは即応性が求められるものだから、こうした判断は瞬時におこなわなくてはいけない。

フレームワークで質問のシナリオを作る

・インタビューではフレームワークを頭に思い浮かべながら次の質問を考えるのである。つまり、フレームワークで全体像を確認し、今いる「場」のポジショニングを客観視するのだ。

・長いシナリオは、いわば「面」や「鳥の目」のシナリオであり、短いシナリオは、「点」や「虫の目」のシナリオと言える。この組み合わせが大切だ。まずは、長いシナリオ、面、鳥の目で仮説をシナリオ化し、その後、アドリブレベルで点、虫の目レベルを全面に出せばいいのだ。

・シナリオ力がある質問①質問はセオリー積み上げ方式
一般的に日本人は、虫の目から鳥の目へと視点を徐々に上げて行く積み上げ方式の思考方式に慣れている。そのため質問も「個人的な経験」や「自分が感じていること」といった具体的な問いかけをして具体的に答えてもらい、その具体例や経験や現象を整理して括り、次第に中小度を上げて行くという手法をとるのがセオリーといえる。
・シナリオ力がある質問②質問ツリーの階段を縦横無尽に行き来する
質問ツリーの階段を縦横無尽に行き来することが、相手から得られる答えを豊かなものにするのである。
・シナリオ力がある質問③抽象的な語りを具体的な語りに落とす
答えて欲しいフレーム、レベルについての期待値合わせが大切。
その際に有効なのが「シーンの共有」だ。とにかくイメージしやすい、こちらの考えている仮説の検証に繋がるような「言い過ぎない呼び水」で、シーンの共有を図ることだ。
・シナリオ力がある質問④軸をずらし軌道修正を図る
話が脱線した時は、相手の言葉をいったん受け止めたうえで、軌道修正する。

 

・聞く力、聴く力からとは①相手が発したメッセージを読み取る
話のメッセージを一つ一つひも解いていくような、愚直な話を聞く・聴く姿勢がまず大前提である。相手が発したメッセージを読み取る力を持てば、「次にする質問が全く浮かばない」ということは非常に少なくなるはずだ。変数の多い内容を整理し、その場で再構築し、シナリオ化して質問を組み立てるスキルが求められるのである。
・聞く力、聴く力からとは②ナラティブな語りに耳を傾ける
相手のメッセージを読み取るためには、ナラティブな語りに耳を傾けられるようになることが大切である。言葉だけではなく、口調やしぐさ、表情などからも相手が考えていること、感じていることを読み取っていくことがポイント。

 

仮説力・本質力をシナリオ力で組み立てるのが「質問力」

・質問力は、仮説力・本質力・シナリオ力の組み合わせによって威力を発揮する。この三つの能力は、単独では存在し得ない。いつも一緒に働き、いつも同時に相乗化される。

 

 

質問における仮説の重要性や質問する上で必要な聴く力など、人を動かす質問力 (角川oneテーマ21 C 171)と共通している部分もたくさんありますが、コンサルタント・弁護士という立場は違うけど、質問を重要視する二つの職業の経験・知見が詰まった二冊を読んでとても面白かったです。

 

どちらもそれほど読むのに時間がかかるわけではないので、両方読んでみるととても面白いです!

人を動かす質問力 (角川oneテーマ21 C 171)に関する書評はこちら。

人生を充実させる質問の方法! 「人を動かす質問力」 | Kobayashi Blog

 

 

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