企業のメディア化は避けて通れない! 「メディア化する企業はなぜ強いのか? ~フリー、シェア、ソーシャルで利益をあげる新常識 」

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インフォバーンの代表取締役でウェブに関するマーケティング様々な本を書いているHiroto Kobayashiさんメディア化する企業はなぜ強いのか? ~フリー、シェア、ソーシャルで利益をあげる新常識 (生きる技術!叢書)を読みました。

今まで、ウェブマーケティング関連の本を色々読んできましたが、ウェブを中心としたマーケティングの様々なことが述べられていたり、なぜどういう背景で企業がメディア化戦略を取らなければないかということがわかりやすく、一番良かったのかなと思います。

ウェブマーケティング関連の本を読むなら、一番最初に読むのがいいかもしれません。

 

・(前略)言葉だけではく、人々を突き動かしたものは、企業からの新しい提案だったのです。そこには、企業が世界をどう見ているのか、何をユーザーに与えたいのか、そんな目に見えなかった価値観のすべてが心を揺さぶったのです。

・数十年以上続いた旧来のマスコミュニケーションの本質が”統制”だとしたら、現在のテクノロジーがもたらしたコミュニケーションは、”移譲”です、インターネットの発達と共に、受け手も発信者も同じ土俵のうえに位置し、フラットになりました。

・企業側にとって、新しいコミュニケーションを模索することは、すなわち、新しい組織について考えることになります。そして、その方法を模索し、体現している企業こそ、社会に”接続された企業”となります。対話よりも統制に重きを置き、現状にあぐらをかいた”未接続な企業”の前途は明るくないでしょう。

 

もはや企業のメディア化は避けて通れない

ユーザーとの距離を深める究極のマーケティング

・コミュニケートする内容と発信者の情熱こそが最重要です。何を、なぜ、誰に、どうやって、伝えたいのか、そんな伝えたい主体の想いがほかの類似情報との違いを作っていきます。

・多くの企業人がわたしに「どうやって自社製品・サービスを売り込んでいのかわからない」といった悩みを持ちかけてきます。(中略)その相談に対する回答とはどんなものでしょうか?それは一言で言えば、①企業自らがかつての出版社や放送局のよゆにメディア化し、②自社の伝えたいことをコンテンツ化して発信、③そしてそれをソーシャルメディアの波に載せてユーザーに届けることがユーザーと企業との信頼を築き、絆を深める究極のマーケティングであるということです。

メディア化戦略に必勝法はない

・コンテンツ・キュレーション・マーケティングは、情報の収集、選択による新しい価値の提示を、企業のマーケティング活動に用いるというアイディアです。具体的なキュレーションの手法としては、次のようなものがあります。

  1. アグリケーション(情報の集成):オンライン上から、特定のテーマに沿って情報を集めてくる手法
  2. ディスティレーション(蒸留):オンライン上に散らばるその情報からエッセンスを抽出し、表現を単純化して提示するといった手法
  3. エレベーション(上昇):ツイッターのような140字のつぶやきのなかから、大きなトレンドを掴み提示する手法
  4. マッシュアップ:旧い概念でも新しい視座を与え、その意義や文脈内の配置を変える手法(本来は2つ以上の異なる楽曲をつなげてひとつにする行為を指します)
  5. クロノジー(年表):ユーザーの近いのために時系列に構成する手法。

・企業のメディア化戦略は、昨今注目されている「アドボカシー・マーケティング」の特徴も帯びています。これまでのマーケティングが、いかに自社を売り込むかということばかりに執心していたのに対し、アドボカシー・マーケティングの主眼は、顧客にとってもっとも良いと思われる取り組みを企業側が行うことです。

アドボカシー・マーケティング 顧客主導の時代に信頼される企業 (ウォートン経営戦略シリーズ)でアーバン氏は「あなたの会社が顧客を支援すれば、顧客は信頼、購買、長期のロイヤリティによって報いてくれる」と言います。それは、わたしが本書で説くメディア化戦略の目的と同一です。

・現代の企業はたとえそれが自社以外に益をもたらす場合でも、ユーザーにとって最前であると判断した場合、そのような内容をも含んだコンテンツをキュレーと、もしくはゼロから組成し、発信する必要があります。

突然の訪問者たち、そして、集団蒸発

・瞬時にしかも大量のユーザーのトラフィックを運べる話題を作っても、連れて行った先に人が残らず、そこでお金も落とさなければ、その施策は失敗と言えるでしょう。これらを解決するには、先回りして、「突然の訪問者たち」っが降りる場所を用意し、その場所を目的地としてあげることが必要です。

メディア化でローリスク、ハイリターンの波及効果を

・実はメディア化戦略でもっとも大切なことは、情報発信とコミュニケートを継続させる努力です。

メディアの内部にコミュニティを組成せよ

・これからの情報発信は、相手が望むコンテンツを載せて発信するだけではなくて、そこでコミュニティを組成します。

オウンド・メディア化戦略で活路を拓こう!

・ミドルメディアとは、マスメディアと個人メディアの中間にある、影響力の高いメディア郡のことです。

・自社メディアのソーシャルメディア最適化から、メディアクラウドへ、その後マスメディアへと続く情報発信のリレーは、それぞれの間に溝があります。

メディアの素人にもチャンスがやってきた

・ウェブと言う水平線上に情報を載せたら、個人のブログであろうと、あるいは新聞社、出版社も、コマースサイトも、一般企業も、好むと好まざるとにかかわらず皆同じようにメディア化してしまいます。そこから発信される情報は、ユーザーにとっては、均質化して見えます。

・ウェブのような情報の大海の中では、先に述べた「メディア力の差」が著しくモノを言います。「日刊あなた」と「日刊だれそれ」がどんなにマーケティング力に長けていようが、面白くなければ誰も見に来ないし、すぐに帰ってしまいます。逆にどんなにコンテンツが面白くても、人を誘導する導線がなければ存在しないに等しいです。

情報を届けることはゴールではなくプロセスとなった

・メディア空間が拡張されたおかげで、ユーザーは情報を入手するだけでは飽き足らなくなりました。欲求が拡張されたのです。(中略)何を求めるのかというと、もはやメディア側が発信した情報だけではありません。むしろ、ここでの情報はコミュニティを接合するためのネタにしか過ぎないと言っても過言ではありません。

・換金化手段がメディアを規定するのではありません。メディア空間が拡張したため、欲求も拡大してしまったわけですから、価値の転移が起きたのです。それに伴ってビジネスモデルも転移させてあげればいいのです。

・ウェブは常にプロセスなのです。まず、始めること。枠組みさえできたら、次に洗練させていく。

メディア化することで、あなたは何を手に入れるのか・

(1)ターゲット別の既存顧客を新たなサービスに誘導したい(ライフタイムバリュー:LTV)
(2)新規の見込み顧客を開拓したい(リードジェネレーション)
(3)直接的に自社顧客を囲い込みたい(エンゲージメント、カスタマーリレーション・マーケティング)
(4)自社の優位性を認知させたい(ブランデッド・コンテンツ・マーケティング、パーセプション・チェンジ)
(5)営業活動の自動化(いけす戦略、ダイレクト・レスポンス・マーケティング、フラッシュ・マーケティング、リアルタイム・マーケティング)

 

いかにメディア化させるのか? その考え方とテクニック

「潤沢な情報は無料になりたがり、希少な情報は高価になりたがる」

・身の回りのフリーにできるものを武器にして、フリーにできないものを売り込むことが目的です。つまり、フリー戦略を用いた広報・宣伝戦略です。

編集力とは何か?

・メディア化戦略におけるインターフェースとデザインの課題は、即ち自社のブランディングにも通じるという話です。

・メディア化戦略は、その企業の思想をユーザーに提案するということと同義なのです。本書で説くメディア化戦略において、その核はあくまでコンテンツです。(中略)もっとも重要なものは、コンテンツの中身であり、発信するメッセージそのものです。それは、企業の考え方を定次氏、顧客との対話に誘うためのきっかけなのです。

・相手にとって有益なコンテンツを発信し続けることで、企業の成長と共にお客さんにも成長してもらうのです。一緒にそうやって歩むことができたら、それがより深い絆を育むでしょう。

どうやってクチコミを発生させるのか?

(1)バス・マーケティング
人目を引くニュースやエンターテイメントによって、人々にあなたのブランドについて話をさせる。

(2)バイラル・マーケティング
急激に人から人に伝えられていくようにに設計されたメッセージを作る。

(3)コミュニティ・マーケティング
その企業ブランドについての興味を共有するようなニッチなテーマでつながったコミュニティに、ツール、コンテンツ、情報を渡して手助けしてあげる。

(4)草の根マーケティング
ボランティアを組織し、それを動機づけて、個人や地域などをつなげる。

(5)エバンジェリスト・マーケティング
自社について語ってくれるエバンジェリストやコミュニティ内でリーダーシップを発揮できるボランティアを育て、指示する。

(6)プロダクト・シーディング
正しい時に正しい人へ正しい製品を渡す。情報や試供品を影響力のある個人に提供する。

(7)インフルエンサー・マーケティング
あなたの製品の話を好んでするキーパーソンやコミュニティを明らかにし、彼ら彼女たちが他の人たちに意見する力を与える。

(8)コーズ・マーケティング
人々から尊敬や共感を得て、支援を求めるなど社会運動として行う。先の戦略PRなどもコーズ・マーケティング手法のひとつと言えます。

(9)カンバセーション・クリエーション
クチコミが発生するようにデザインされた楽しい広告、メール、プロモーション等。

(10)ブランド・ブロギング
ブログで活動を綴り、ブロガーたちのコミュニティに参加し、あなたの会社、もしくは製品等を語ってもらえるよう、オープンな精神と透明なやり取りで価値ある情報を共有する。

(11)委託プログラム(リファー生成)
満足した顧客がほかの人たちにお勧めできるよう、ツールやプログラムを提供すること。

 

自社メディアをソーシャルメディアに適合させよ!

ソーシャルメディアはSNSのみにあらず

・一言でソーシャルメディアといっても多様性に富んでいるわけですが、すべてに共通して、そのメディアの鍵を握っているのは、ユーザー側の共有によって成立するコミュニティを持つということです。

・ソーシャルメディアは、これまでわたしが考えていたメディアとは対極にあり、その主導権をユーザーが担っています。

なぜ、企業がソーシャルメディアに取り組まねばならないのか?

・企業を評価してくれる人たちをエンパワーす、さらに自社の応援団になってもらうことが重要になったのです。

・メディア化戦略では、自社が述べる評価よりも、実際にその価値を客観的に評価してもらえそうなユーザーによって褒められたほうが、ユーザーにとって重要な判断基準となってきます。

つぶやく内容について

・リリースを書き写したようなつぶやきが指示を得ることは難しいでしょう。あくまで対話であることに留意すべきで、多くの人気ツイッタラーは、個人を全面に出していますし、会話に参加しています。

ソーシャル・レコメンドはポスト検索エンジンか?

・グーグルを脅かすものがあるとしたら、それはフェイスブックでしょう。グーグルは高度な技術を使い、グーグルから見た信頼で世界中のウェブのなかから情報を収集しています。そんなグーグルが手出しをできない場所はフェイスブック内のソーシャルグラフです。逆にフェイスブック内は”外”のインターネットから情報を取り込むことを得意としています。

自社メディアをアプリで提供し、ソーシャルの波に乗れ

(1)モチベーション促進型
会員サービスであれば、ユーザーのアクティビティを可視化させるもの。

(2)販売・予約

(3)共有(シェア)

(4)ロケーション&アクティビティ
フェイスブック・スポットという所在地情報を使ったもの。

(5)検索

・ここに上げた以外にもいくつかの選択肢が考えられると思いますが、ヒントは”つながり”にあります。つまり、単体で機能させるよりも、友達を絡めたらさらに盛り上がり、便利になりそうなものです。

動的コンテンツ中心のメディア化戦略

・メディア化戦略にはには「静」と「動」があり、1〜2章までは性的なコンテンツを中心に語ってきました。ソーシャルメディア最適化を行う際には、静をいかに動とするするのかを考えてみたいと思います。

 

メディア化戦略をより高次なレベルにー未知を売り込み、顧客と協働する

すべての企業はメディア企業である

・「あらゆる企業は、メディア企業である。」それは「マーケティング、エンゲージメント、ディスクロージャー(情報開示)にせよ、企業はすべてを説明し、そのために今あるメディアのすべてを駆使して、持続的に人々の心を引き続けなければならない」からです。

・わたしは一般企業が出版社のようなメディア企業になるべきだ、といっているわけではありません。メディア企業が行ってることの多くは、マーケティングやブランディングに利用可能であり、もはやその力は
一般企業にも開かれたということです。

・デジタルの世界は、すべてを情報によって差別化します。価格、スペック、デザインが似たり寄ったりであれば。もはや勝負どころはブランド力です。つまり、物語とそれを形作るコンテンツ発信力、そして、ソーシャルメディア上の消費者の評価ということになります。

・文脈が発生しなければ情緒は生まれてきません。この文脈発生装置こそ、メディア化戦略の核心なのです。必要なのはユーザー体験を含む価値の提供です。そしてそれを発信できるクリエイティブな企業になること。

・クリエイティブ企業の自信を裏打ちするものは、会社のビジョンだと思います。

「オープン」を使って、”接続された企業”になる

・ソーシャルメディア上でのブランディングにも秀で、マス媒体に特に出向したわけでもないのに忠誠心の高いユーザーを数多く抱えた企業は、社会に”接続された企業”です。そんな企業こそ、資本の大小関係なく、これからの時代において活躍の場を広げることでしょう。

・「空想無印」には企業活動のプロセスにユーザーを巻き込んでいき、そこもコンテンツとして解放してしまおうという、新しい”オープン”が散見されます。

企業が用いるべき「オープン」とは?

・オープン化の波はコミュニケーションがオンライン・ネットワークを介して行われる以上、避けられないものだと考えます。まさに先に述べたようにコトラーの言うところの「マーケティング3.0」で定義される消費者と企業との新しい関係ー多数対多数による恊働ーなのです。

・新しい時代の企業におけるオープンとは何でしょうか。わたしなりに考えてみたものを整理してみました。

(1)開放性:誰でもアクセスが開かれていること

(2)透明性:誰にでも情報が開示されていること

(3)改変性:より良く改変するために誰にでも改変の手段と権限が解放されていること

(4)共有制:そこでの成果を一定のルールに基づき、誰でも用いることができるように設計されていること。。

(5)改善性:もし間違ったらそれについて議論し、是正すべき点は是正し、正しい目的に向けて常に修復、もしくは改善しようという努力が行われること

メディア化する企業はなぜ強いのか? ~フリー、シェア、ソーシャルで利益をあげる新常識 (生きる技術!叢書)より)

 

このように、メディア化の背景・様々な新しいマーケティングの手法が本書には出てきています。

「コミュニケートする内容と発信者の情熱こそが最重要です。」「クリエイティブ企業の自信を裏打ちするものは、会社のビジョンだと思います。」とありますが、何度か書いていることでもありますが、個人・法人問わずに情報を発信するにあたって、一番大切なことがこのような、情熱だったり、ビジョンだったりというものです。

そして。そこがあってこそ、本書のなかにもでている〜マーケティングという手法が活きてきます。

 

また、本書が書かれたのは、2011年なので少し状況が変わっている部分もあります。基本的には変わっていないのですが。

2011年はまだFacebook黎明期でTwitterも流行始めたところでしたが「ソーシャル・レコメンドはポスト検索エンジンか?」という部分がどんどん現実のものになっているところだと思います。

バイラルメディアが流行っているのも、キュレーションアプリがどんどんでてきていることも、このことが現実化してきているからです。

・パソコンを利用して仕事をする人が多いでしょうから実感は薄いかもしれませんが、移動中や自宅などでスマホを利用している時にGoogle検索(いわゆるググる)を利用することは少なくないでしょうか? ぼくはスマホからGoogle検索をすることがほとんどありません。

・おもしろいコンテンツを作れるメディアが勝ち、おもしろいコンテンツを作れる人の価値が上がる

スマホ時代はGoogle検索が激減する:「コンテンツの面白さ」だけが評価される時代に!より)

 

たぶん多くの人が実感しているのかなと思いますが、この記事で書かれているように、スマホで検索をすることって少ないと思います。自分もスマホで何か記事を見るときはほぼソーシャルメディア・キュレーションアプリ経由で、検索経由ではありません。

だからこそ、面白いコンテンツを作るためにも、情熱とかビジョンのようなものも非常に大切です。

自分が書いている記事も拡散される記事は、自分の想いを全面に打ち出している記事がよく拡散されます。

 

そして、口コミの発生させるための手法として戦略PRと、ソーシャルでヒットを起こすための手法としてゲーミフィケーションについてありました。その2つについてはこちらの記事に詳細を書いているので、こちらをご覧下さい。

モノを売るための空気を作る! 「戦略PR 空気をつくる。世論で売る。」
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